寺・神社/東海・甲信越・北陸の寺・神社

縄文時代の謎解きツアー 諏訪大社後編

ミステリーがいっぱいの諏訪大社の歴史、後半は縄文時代の謎解きに挑戦します。諏訪ではどうも、弥生人と縄文人の闘いがあったようです。縄文好きの岡本太郎さんが絶賛した石仏もご紹介。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

諏訪大社は、出雲から逃げてきた神様を祀る神社?
いや、実はそれ以前にも神様がいたらしい

諏訪大社の上社。樹齢何百年もの樹木と聖なる御柱が並ぶ
諏訪大社に祀られるタケミナカタさんとその奥さんについてのお話は、前回の記事でしました。また、諏訪大社に伝わる有名な祭り、「御柱祭」と、そもそもその御柱とは何なのか、というお話も前にしました。

前回の記事をお読みになっていない方は、まず、こちらからどうぞ。
●古代へのミステリーツアー 諏訪大社前編
●諏訪大社のホームページはこちらです

しかし、地元のガイドさんなどのお話によると、タケミナカタさんが鹿島の神様との力比べに負けて諏訪に逃げてくる以前にも、この地には有力な神様がいて、諏訪大社は、本来は、そちらの神様を祀る場所であったとのこと。

後編の記事では、諏訪とその周辺に伝わる、より古い神様のお話に迫ってみたいと思います。

本殿がないのは何故?

一見普通に見えて、実は普通の神社ではない諏訪大社
通常、神社には、本殿という建物と拝殿という建物があります。本殿は、神様の霊が宿る御霊代(鏡、勾玉、剣など)を祀る場所で、拝殿はそれを拝する場所です。しかし、諏訪大社には、一番大切なはずの本殿がありません。それは、背後にある山そのものがご神体だからです。

もともと神道では、森羅万象が神様で、山や岩など、神様が天から降り立つ場所や物をご神体として祀ってきました。その後、仏教の影響で建物を造るようになったのですが、実はこれが、本来の神社の姿です。同じように本殿がなく、背後の山を拝する形の神社には、奈良、山の辺の道の大神神社があります。

大神神社は、タケミナカタさんのお父さんのオオクニヌシノミコトの別名、あるいはオオクニヌシが国造りをした際に手助けをした別の神様とされるオオモノヌシノミコトが祀られています。(オオモノヌシについて二つの説があるのは、古事記と日本書紀に書いてあることが違うから)

●本殿がない大神神社とオオモノヌシについては、こちらもごらんください

次のページは、諏訪大社のご本尊、守屋山とその神様についてのお話です。古代のミステリーはいよいよ佳境に!
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