掲載日: 2008年 03月 05日

乳酸菌と花粉症の意外な関係

アレルギーの治療法は進歩するの?

花粉症
つらい花粉症、大腸との関係とは? 
ばい菌のたくさんいる環境に住むほうがアレルギーになりにくい、という話を聞いたことがあるでしょうか? これは衛生学説と呼ばれています。環境とアレルギーって関係がありそうですよね。しかし、研究は進んでいるものの、まだ証拠を出すにはいたっていません。このほか、「おなかの中の細菌の種類のパターンとアレルギーに相関があるのでは?」など、徐々に細菌とアレルギーの関係が注目されてきています。

今までは、アレルギー症状の出口の部分、すなわちアレルギー症状を抑える治療が主で、アレルギーが起こらないようにする入り口の部分については、まだ手立てがありませんでした。とはいえ、アレルギーは、新しい研究が盛んで、とてもエキサイティングな分野でもあります。大腸とアレルギーの関係や、食品によって症状を緩和できないか、といった研究がここ10年ほどで盛り上がってきました。今回はアレルギー発症抑制の研究に注目するべく、アレルギーの仕組みと最新研究について調べました。


アレルギー反応の仕組み・基礎編

脂肪細胞
脂肪細胞からヒスタミンが放出されます
アレルギー反応はどうやって起こるのでしょうか? アレルギーは、本来何の害もないはずの物質を、身体が「異物」と認識してそれを排除しようとすることで起こります。例えば、花粉自体は、人体に入っても生命を脅かす物質ではありません。しかし花粉アレルギーになってしまうと、くしゃみや涙目などで、花粉を排除しようとするのです。

花粉を例に詳しく見てみましょう。花粉という「アレルギー抗原」が粘膜に付着すると、身体はこれを異物ととらえて、対抗する物質である「IgE抗体」をつくります。体内に花粉のIgE抗体を持つようになると「花粉症予備軍」といえます。花粉症の血液検査では、血中のIgE数を調べてアレルギーの程度の目安にすることがあります。

花粉症は、その予備軍のうち30〜50%が発症すると言われています。なぜ予備軍から発症にいたる人がいるのか、そのメカニズムは、残念ながらまだわかっていません。

次に発症の過程を見てみましょう。IgE抗体は、粘膜などに存在する「肥満細胞」に取り付きます。さらに取り付いたIgE抗体にアレルギー抗原である花粉が付着することで、肥満細胞から「ヒスタミン」や「ロイトコリエン」といった化学伝達物質が放出されます。それらの物質が神経や血管を刺激し、鼻水や目のかゆみなどの不快な症状が出るのです。


次のページでは、アレルギー症状緩和につながる最新研究をご紹介します。

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