家族で出かけてみなで得するWAON
WAONの特長は家族をターゲットにしていることでしょう。イメージとして、休日に夫婦と子供たちがクルマで郊外のショッピングセンターに行って過ごす場面です。妻がイオンカードをもち、夫がWAONプラスをもち、子供がWAONカードをもって食事や映画鑑賞、買い物をしてポイントを家族で貯めて、合算されたポイントを使って得をするというサイクルです。コンビニに比べてスーパーは単価も高いために家族でポイントを貯めればかなりの還元が期待できるのです。
グループ外への進出も想定。共通通貨をめざすのか?
それにグループ外への進出も積極的で、秋にはローソンでWAONが使えるようになるのをはじめ、将来はミニストップとあわせてWAONの利用できるコンビニを全国で1万店以上用意してセブンイレブンに対抗するようです。
この提携戦略はローソン以外の一般企業にも働きかけをしているといいます。そして、WAONカードには、そのICチップに空きスペースがあり、そこに提携先企業のポイントプログラムを入れてマーケティング支援するという計画も練られています。
ケータイには消極的な姿勢をみせるWAON
WAONの携帯電話サービスについては、秋にドコモから始める予定で、今後はau、ソフトバンクとサービスを拡大していきますが、nanacoと違って消極的です。というのは、ケータイはダウンロードの操作が面倒なために入会者や利用者が少ないとみているからです。
社内で実施したグループインタビューではおサイフケータイをもっている人でも男性4割、女性2割しか実際に使っていないという結果があがっています。「セブンイレブンは男性客が中心で、ケータイで囲い込もうとしています。私どもはスーパーで主婦が中心ですから、ケータイというよりオートチャージで対応することにしました」(担当者)といい、携帯電話については少し引いた立場にあるといえます。
地域通貨としての活性化を真剣に考えている
他の電子マネーにないアイデアとして地域通貨としての活用があります。ICカードには様々な使い方がありますが、地域に根ざした利用も可能性があります。WAONカードで買い物をして、バスに乗ったり、図書館で本を借り出したり、役所で証明書の発行を受けたりするといったことが可能になるからです。
いまも住民基本台帳ICカードで役所の証明書の発行はやってもらえますが、そのカードで買い物ができるわけではありません。ですから、住基カードは制約が多くてほとんど普及していません。官庁主導でやると、いつも同じ失敗を繰り返していますが、地域のショッピングセンターを中心にイオンが地域通貨を広げる戦略を本格化させれば、意外にうまくいくかもしれません。東北地区ではすでに地域との連携が図られているため、東北から地域通貨の実用化を着手するのが現実的でしょう。
以上、WAONは盛りだくさんの内容で、スタートしました。同じ小売り発の電子マネーといってもnanacoとは一味違うつくりになっています。今後どう広がっていくか、みなで注目しましょう。
【関連リンク】「WAON」ホームページ