お年寄りでも分割払いが可能な個品販売
新聞やテレビなどで、高齢者が悪徳業者の高級布団の押し売りにあったり、住宅に不必要なリフォームが行われたなどの報道を耳にすることが多いのではないでしょうか。特に、1人暮らしのお年寄りや、家族と住んでいても昼間にお年寄りが1人でいる場合、自宅を訪れる販売業者の言うがままに商品を買ってしまう事例が目立っています。
とはいえ、いずれも高額な料金なので、悪徳業者も現金で払わせるわけではなく、分割払いを利用させます。分割払いというとクレジットカードをイメージしがちですが、クレジットカードを持っていないお年寄りでも分割払いが可能なのが「個品販売」です。
法律を改正するため経済産業省が検討中
この「個品販売(個品割賦)」とは、「ショッピングローン」とも呼ばれ、クレジットカード(総合割賦)を使わず、個々の商品ごとに消費者と信販会社が契約を結ぶ方法です。こうした高齢者が狙われる状況について、今の法律では取り締ることができないため、弁護士や消費者団体が中心となって、経済産業省に意見書を提出し、分割払いに関連する割賦販売法の改正について働きかけをしてきた経緯がありました。
現在、改正案として検討されている内容は、
(1)不適性与信の排除(悪質業者の排除)
(2)過剰与信の防止(契約額の総量規制)
(3)クレジット取引関連事業者の責務・役割、割賦要件の見直し
などが挙げられおり、6月下旬には経済産業省(産業構造審議会割賦販売分科会)の「基本問題小委員会」にて法改正までの中間整理が出され、来年の通常国会に割賦販売法の改正案が提出される予定です。
クレジットカードにまで規制をかけようとするお門違いな過剰反応
消費者保護のためには、現状のままで見過ごすことができないことは事実で、当然、悪徳業者の排除は行われてしかるべきです。違法な過剰な貸し付けは言語道断。ただ、規制を徹底しようとするあまり、被害の多い個品販売だけでなく一般のクレジットカード取引全般にまで法の規制をかけようという動き(「総量規制」や「一回払い」)が前段の基本問題小委員会の中にあるので、それはお門違いな過剰な反応ではないでしょうか。
たとえば、「総量規制」といって年収の3分の1しかクレジットカードが利用できないことになると、600万円の年収の人の場合200万円しか利用できなく、家電製品やパソコンなどの大きな買い物が難しくなったり、海外で利用できないケースが出てくる可能性があります。
クレジットカードの使い勝手が悪くなる!?