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運転者の交代は慎重に

友人とドライブに出かけたAさん。疲れたので帰りは運転を代わってもらうことにしました。ところがその帰り道で悲劇が・・・

執筆者:松本 進午

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友人とドライブに出かけたAさん。疲れたので帰りは運転を代わってもらうことにしました。ところがその帰り道で悲劇が・・・

今回は、運転を代わってもらう場合に気をつけなければいけないポイントについてお話します。(前回の記事はコチラ

さらなる悲劇が・・・

画像の代替テキスト
自賠責保険、対人賠償保険ともに被保険者である本人が受けた損害は補償の対象となりません。
友人が運転する車で事故にあって、不幸にも命を落としてしまったAさん。残された遺族には、さらなる悲劇が待ち受けていました。Aさんが友人に運転を代わってもらった車は、Aさんのものだったからです。

単独事故ということもあって、Aさんの遺族は自賠責保険や対人賠償保険の保険金を受け取ることができませんでした。もちろんAさんの車には、自賠責保険、任意保険ともに付けられていました。にもかかわらず、なぜこのような結果になってしまったのでしょうか?

誰のクルマか?それが問題です

このようなケースでは、事故にあった車が誰のものであるかによって、結論が大きく変わってきます。

まず自賠責保険については、そもそも「他人」に対する賠償を前提としていますので、被保険者(車両所有者や運転者など)自身が自損事故によって被った損害はカバーされません。つまり事故にあった車がAさんのものであれば、運転していた友人はもとより、Aさんも自賠責保険の保険金を請求することはできず、車が友人のものであれば、「他人」であるAさんは保険金を請求できるということになります。

同様に対人賠償保険についても、運転者や記名被保険者が受けた損害はカバーされませんので、車がAさんのものであれば、運転していた友人、そして記名被保険者であるAさんともに補償の対象となりませんが、車が友人のものであれば、Aさんは友人が加入している対人賠償保険による補償の対象となります。

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