資産運用/資産運用をするときの鉄則

【中級向け】資産運用の理論を学ぼう VOL.7 時間加重収益率と金額加重収益率

金融資産ポートフォリオの収益率を算出するためには、実現した損益に加えて、評価時点の含み損益も考慮しなければなりません。時価ベースでの収益率ということで、時間加重収益率と金額加重収益率があります。

執筆者:橋爪 修司

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ポートフォリオの収益率

資産運用による投資収益率を算出するには、利子・配当によるインカム・ゲインと元本価値の増減によるキャピタル・ゲインを合計した実現損益に加えて、保有資産を時価評価したことによる含み損益も考慮しなければなりません。金融資産ポートフォリオの収益率を時価ベースで算出する方法には時間加重収益率と金額加重収益率があります。

時間加重収益率は評価期間における資金の出入りによる影響を取り除いて算出する方法です。金額加重収益率は評価期間における資金の出入りを含んで算出する方法で、内部収益率(IRR)ともいいます。

時間加重収益率と金額加重収益率の計算例

当初元本1000万円、1年後の時価額1100万円に追加投資100万円、2年後の時価額1300万円の事例。



時間加重収益率と金額加重収益率の意味

時間加重収益率は幾何平均の収益率となります。資金の出入りが収益率に影響を与えないので、ファンドマネージャーなど運用者の腕前を評価するのに適切です。

金額加重収益率は資金の出入りを含めて収益率を算出しているので、評価期間における全体の収益率を評価するのに適切です。従って、家計の金融資産ポートフォリオの収益率を検証していくには、金額加重収益率が適しています。

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