資産運用/資産運用の注意点とリスク

余裕資金と生活防衛資金の壁(2ページ目)

資産運用に向けるお金と、日々の生活費はしっかりと分ける必要があります。あなたは資産運用にどれだけお金を振り向けられるのでしょうか?余裕資金と生活防衛資金を取り違えていたら投資はつらいものになります。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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お金の色分け?

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30歳代の人の平均的な色分け。生活防衛資金は生活費の足しに、予備資金は向こう5年間の教育費や大型レジャー費にとって置き、余裕資金は60歳以降の老後生活のために運用!(単位:万円)
生活防衛資金とは日常の生活に不足や不安を感じない程度の現金や預貯金のことで、一般的には6か月分の収入に相当する金額などといわれます。万が一、病気やケガによって収入を失っても生活がしているだけの自己防衛的な資金という意味で、どのくらいの金額かはその人の性格や職種、家族構成などによってさまざまですから、主観的な判断でかまいません。毎日、この位の現金がお財布に入っていれば安心と思えるような感覚が決める家計の流動性デッドラインです。

一方で、長期資金とは向こう5年以内に使う予定のない資金と私は定義しています。5年というのは株式市場が暴落しても元本が回復される平均的な期間を意味しています。

人は損失を恐れて投資を避けます。しかし投資が必要なことなら(生涯資金が足りないのなら)投資をしても損失をリカバリーできる設定を作ればよいわけで、そのキーワードが時間です。つまり、投資結果が期待を裏切っても損失を解消するに十分な時間が残されているお金だけを投資していれば、人は後悔や恐怖から守られるのです。

お金に色がついているわけではありませんが、上手にお金を増やす人たちは次の3種類のお金に分けて管理しています。
 
・生活防衛資金~急に収入がなくなっても次の収入源を獲得するまでにつなぎ資金(半年分収入という目安)。増えなくてもいいと割り切って預貯金に置いておきます。

・余裕資金~今から5年以内に使う予定のない資金(収益かせぐために働きに出るお金)。増やすためにリスク商品の購入や投資に使われます。

・予備資金~上記の資金の中間にある資金(5年以内に使う予定の資金から当座の生活防衛資金を差し引いたお金)。定期預金・MMFや個人向け国債などで中期的な安全運用に当てます。

いかがでしたか?

頭の中を整理して、お金をマッチした場所に置いてあげましょう。投資を始めるのは、置き場所を決めてからの次のステップです。

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