経済的混乱の続く中で、世界一の個人投資家ウォーレン・バフェット氏は
「今こそ、アメリカ株の買い時だ」と果敢な発言をしています。
銀行がつぶれ、金融市場が凍りつき、失業率が激増しているこんな時に、そんな向こう見ずなことをいうバフェットを、変な男だと思う人がいるかもしれません。彼がこの種の表明をしたことは、過去にも何回がありました。
最悪のスタグレーション下の1974年
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| バフェットの経営するバークシャー・ハサウェイ社の株価と米国株インデックスとの騰落率比較。素晴らしい超過収益の継続こそ、バフェットの卓越性の裏づけとなっている。(ダイヤモンド社「バフェットのポートフォリオ」より引用) |
1973年と74年はアメリカにとって最悪のときでした。OPECは原油価格を4倍に引き上げ、米国経済は長期停滞と激しいインフレに見舞われたのです。12%のインフレと0.5%の低成長というスタグフレーションです。
人々はスタグフレーションにおびえ、株価は42%下落しました。悲観が頂点に達したころの1974年の11月に、バフェットはやはり今回と同様の強気の発言をしています。
「皆さんは企業の利益を案じ、停滞に我を失っているかもしれないが、こんな株価でなら自分はまったく悩まない」
といって、バフェットはこのときからワシントンポスト(WPO)を大量に買い始めたのです。1975年に株価指数(S&P500)は37%も反騰し、翌年にはさらに23%上昇しました。
アメリカの株価(S&P500)とバフェットの会社(バークシャー社)の一株当たり純資産の騰落率を右にご紹介します。
さて、最悪のときに勇気ある投入をするバフェットの投資事例をあと2話、次のページでご紹介します。