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更新日:2004年06月08日

VAIO type U PDAとしての価値 PDAとしてのVAIO type U

「VAIO type U」 は、モバイルとしては伝説の機器「Newton」サイズのノートPCです。PDA的な利用も可能ですので、PDAとして見た「type U」を見てみたいと思います。

「VAIO type U」 は、モバイルとしては伝説の機器「Newton」サイズのノートPCです。PDA的な利用も可能ですので、PDAとして見た「type U」を見てみたいと思います。

「VAIO type U」は、基本的にPDAでは無いので、PDAとして評価してみるのは、少々意地が悪いといえます。「type U」本来の価値とは少し離れてしまうことをご理解の上でお読みください。

重さ

「type U」は、大きさが550gと、「ウルトラマンPC(PC110)」の630gに近い重さとなります。現在の通常のPDAでは140~200gですので、重めであるクリエでも2.5倍、最軽量クラスの140g台のPDA「iPAQ h4150」や「Mio 168」などと比べると、4倍近い差があります。

横型としての利用

横型使用で、両手保持でのビュワーとして使用している際は、この重さでもほぼ問題なく保持は可能です。
ただ、手書き入力となると、片手保持が必要になりますので、30分も保持して使用しているとかなり腕と握力に疲労がきます。
オリジナルの手書き文字入力『NextText』は、先読み変換機能と『Decuma』のような誤入力の再変換機能が搭載されています。
入力パネルは、縦型(3マス)と横型(4マス)のどちらかを選択できます。
文字認識自体は、PocketPC 2003よりも遅目なので、1文字ずつ認識の確認をしているとかなり効率が落ちます。したがって、誤認識は気にせず複数のマス目に連続して入力し、文字を流れ作業で認識させ、表示される変換候補から選択することで効率良く利用することができます。私は横画面での利用の場合は、縦入力パネルを画面横に表示して利用しています。

縦型としての利用

縦型の利用では、片手でのPDA的な本体保持となります。これはかなり腕と握力に厳しいといえます。縦型利用では重さの他にも問題が存在します。
幅の大きさが手の小さめに人では握力的に辛く、換気口が長辺の両側面にあることで使用時間が経過するととともに、換気口からの温風により本体を掴んでいる手への負担がますことになります。
縦横の切り替えでは、Sonyらしい工夫もあります。
縦型としての利用時は、表面パネル上に配置されている左右3つずつの操作ボタンが、縦横表示切り替えに連動して横型から自動に入れ替わります。
これは非常に便利で、縦表示時に表面パネル下側ボタンが右/左クリック、スクロールとなるので、PDA感覚での操作が可能となります。
縦型での利用は、入力などの操作のしやすさという点では横型に勝るのですが、本体の保持は、横型より高い負担となると言えます。

通信事情

基本は内蔵の無線LAN接続となりますので、無線LANが利用できる環境では快適な通信が可能です。
無線LANが利用出来ない場所では、AirH”や@FreedなどのCF通信カードの利用、CFまたはUSBのBluetoothアダプタを利用した通信といったところとなります。
スペック自体は、最新の小型モバイルノートPCと同等ですので、AirH”を利用した通信も接続までの素早さや反応は、PDAで使用するよりもクイック感があり快適です。
通信での問題点は、やはり「type U」の電池稼働時間が非通信時で3時間、AirH”の通信時で1時間半ほどしか無いということです。
打開策としては、以下から選ぶしかなさそうです。
1.予備電池を持つ(非通信時の稼働 3時間×2)
2.L電池に変える(非通信時の稼働 6時間)
3.外部充電可能ユニットを用意

1は予備電池の充電と管理が面倒、2はL電池が高いという理由から、私は3を選択しています。そこで他のノートPCでも利用可能な汎用電源(Slim60)を利用してみています。

手書き入力関連

「type U」の文字認識としては、正直にいえば、PDAの手書き文字認識よりも遅いといえます。1文字毎の認識を待っていては効率よい文字入力は出来ないといえます。
幸い、縦フォームで3マス、横フォームで4マスありますので、これを利用して、入力を連続して行い誤認識は、認識後に修正するとスムーズに入力ができます。
『NextText』は、予測変換候補表示、誤認識修正が搭載されていますので、 『Decuma』+『PoBOX』といった感じとも言えなくも有りません。

タッチパネルを活かした手書きメモとしては『PenPlus for VAIO』が用意されています。 『PenPlus for VAIO』は、「type U」の性格を良く理解出来るツールとなっています。
手書きメモツールとして面白いのは、デスクトップ画面上にメモ書きができるモードとホワイトボードを下地に差し込んで書けるモードが用意されていることです。
デスクトップを背景とするモードでは、アプリケーションやWEBページ、写真画像などを表示させておいて、手書きでメモを書き、保存ができます。


『PenPlus for VAIO』をみることで「type U」のコンセプトが、まず閲覧ありきであることが理解できます。閲覧してメモをいれたい画面で『PenPlus for VAIO』を起動し、画面上に展開されたレイヤーに手書きでメモを書き込んで、画面やメモを必要に応じて保存するというわけです。
この機能により「type U」は、全てのアプリケーションの画面上に手書きメモを書き込むことができるのです。

他のアプリケーションでWebページ、画像、データなどを閲覧する。
  ▼
メモをいれたい場面で、「PenPlus for VAIO」を起動し、見ている画面の上に、手書きメモをオーバーレイ書き込みする。
  ▼
書き込んだメモと画像や画面、メモだけなどを保存する。

クリエの「クリエオーガナイザー」のようにレイヤーを利用している点は似通っていますが、更に全画面のデータ保存まで機能を拡張している点が秀逸といえそうです。
このツールは、クリエなどのPDAにも是非搭載して欲しい機能です。

音声関係

「type U」が閲覧ベースであることのもう一つの特徴として、音声入力のマイク端子が搭載されていない点があります。最近のPDAでは音声メモ(ボイスレコーダー)機能も標準でサポートされているものも多く、音声の入出力をサポートすることは単に音声メモだけでく、インターネット電話やIP電話などの音声コミュニケーションという可能性も広げてくれます。

「VAIO type U」は、無線LANを標準でサポートされており、スペック的には音声通話やボイスメモを利用可能ですが、マイク端子が外されていますので、標準の状態では利用できません。
もちろん音声対応のUSBカメラやUSB音声インターフェイスを利用すれば、USB経由の音声通話も使用できますが、別途購入が必要となるうえ、追加パーツが必要なので取り回しは低下してしまいます。

まとめ

「VAIO type U」は、閲覧という作業を機軸にして、閲覧中または閲覧後に連携した機能を行うように設計されています。
したがって、現在PDAを双方向のコミュニケーターとして利用されているユーザーにとっては、文字入力、音声入力部分での不満は避けられないということになります。
また、モバイルノートPC並の性能で有るとはいえ、閲覧ベース機器としてチューンされていることから、価格面も割高であることは否めません。これらは、今後の課題でもあるかと思われます。

本来 「type U」は、TabletPCに近い位置にあります。TabletPCという側面からの分析が正当だと思うのですが、今回はあえてPAD的な側面から見るという、「type U」には意地悪なレポートとなっていますが、私の使用しでは「大きさ」と「電池稼働時間」の問題以外は、使い方の工夫などで意外と快適に楽しく使えていることを、最後につけくわえておきます。

≫VAIO type U と PDA

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庄司 恒雄

PDA・スマートフォンに関わりはじめて10年。PDA黎明期に「PDA-JAPAN」というサイトを立ち…

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