温泉/北海道の温泉

北海道の名湯、秘湯6 十勝編2

北海道を代表する菅野温泉は7種類の源泉が湧出し、近くには野湯もたくさんある温泉密集地帯。次に然別峡野湯群に行きます。テムジンの湯、崖下の湯、チニカの湯の野湯を紹介します

執筆者:郡司 勇


北海道の名湯、秘湯6 十勝編2



北海道の襟裳岬の西側の日高地方から道央の大雪山周辺の温泉を廻り、帯広近くの十勝平野の温泉を廻りました。野湯や名湯もあります。北海道を代表する菅野温泉から始まります。7種類の源泉が湧出し、近くには野湯もたくさんある温泉密集地帯です。次に然別峡野湯群に行きます。テムジンの湯、崖下の湯、チニカの湯の野湯を紹介します。

 

 1 菅野温泉 (再訪) 大浴室 3ヶ所 中浴室 2ヶ所 小浴室 1ヶ所 2階の内湯 1ヶ所 露天風呂 全て制覇した。疲れた。炭酸の含有がわかる 析出物も多い 



菅野5
大浴場の毘沙門の湯







壁際にある小さな浴槽が布袋の湯で透明、少炭酸エグ味、無臭の綺麗な湯が壁より湧出してちいさな浴槽に流れ落ちている。析出物が流れに沿って付いて箱根の早雲閣のような析出物の付いた、風格ある浴槽となっている。奥にある打たせ湯のように湯を落下させている浴槽が恵比寿の湯で周囲の岩に黄色い析出物が付着して鍾乳洞のように一番すごい析出物である。

菅野6
析出物の多い布袋の湯








湯は布袋の湯と同じく透明、少炭酸エグ味、無臭のものである。それぞれ違う泉質名を持っているが基本的には炭酸と少量の鉄を含む石膏食塩泉または重曹食塩泉であろう。

菅野7
打たせ湯のある恵比寿の湯









下より見て左側の棟は木造の湯治宿で古いままである。奥に鉄筋の本館がある。こちらにある大きな内湯が寿老の湯で、岩積みの壁に石で造った浴槽の大きな内湯である。透明、少エグ味、鉱物臭であった。綺麗な湯で個性は少ない。
 
菅野8
大きな内湯の長寿の湯








露天風呂は以前クロレラの湯といわれた太い木の刳り貫き浴槽であったが今回は名前が福禄の湯とされていた。鉄分がある湯で微褐色、炭酸味+エグ味、鉱物臭多しと観察した。丸い木の浴槽に源泉を流し、下の四角い浴槽にオーバーフローさせている。

菅野9
露天風呂は福禄の湯








上の浴槽に注がれる源泉は炭酸分を良く残している湯である。これら8箇所の湯は総じて湯口は新鮮である。源泉そのままであろう。古いままのかなり鄙びた旅館で、道内屈指の鄙びた建物や浴室である。

菅野10
下の四角い露天風呂










2テムジンの湯  緑色 渋エグ味 鉱物臭 



テムジン1
テムジンの湯の配置







然別峡の野湯群を詳細に入浴していないので今回は鹿の湯以外の各所を廻った。積雪は少なく踏み分けて行ける程度であった。まず一番手前のテムジンの湯から行った。


テムジン2
渓流横の野湯、テムジンの湯







渓流沿いに比較的大きな丸い浴槽が見え野湯としては立派な状況である。渓流の美しさと湯の存在感で入る前にかなり興奮できる状況である。横から沢が滝のように流れ落ちており本流の流れも清冽で気持ちよい。


テムジン3
快適な野湯







今回の野湯1発目なのでより感動的であったのだと思う。湯はおそらく土類重曹食塩泉であろう緑色濁り、渋エグ味、鉱物臭であった。


テムジン4
渓流の美しいテムジンの湯







たいへんうまく浴槽が造られており、源泉湧出量と大きさが適度で温度がやや熱め適温である。野湯としてはかなり良い状況であろう。比較的菅野温泉の湯に似ており、足元全体から湧出する良い野湯である


キヌプ1
キヌプの湯と思われる湯溜り






キヌプの湯はテムジンの湯の上流にあるとのことだが、テムジンの湯の上流にゆけむりが見える。渓流をへつってその湧出に近づくと、落ち葉の堆積したヌルい湯溜まりがあった。湯温度も低く、見学のみにした

次に続く
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