ニューヨーク関連情報

更新日:2004年10月10日

2004年トニー賞受賞ミュージカル NYらしい愉快なアヴェニューQ

ニューヨーク、ブルックリンの住人とパペット(人形)が織り成す愉快で明るいミュージカル、アベニューQ・・・ただしテーマは深い意味が。

文章:大原 朱理(All About「アメリカ東海岸」旧ガイド)

2004年トニー賞最優秀ミュージカル賞受賞


今年の夏、2004年トニー賞受賞のアベニューQというミュージカルを見に行きました。トニー賞というのはミュージカルのアカデミー賞のようなもので、アベニューQは、最優秀ミュージカル賞、最優秀脚本賞、最優秀原作賞をとったということで、期待を膨らまして劇場に向かいました。

ジェネレーションXを描写


ストーリーは、大学を卒業したばかりのプリンストンという青年が、仕事が見つからず、ニューヨーク、ブルックリンの庶民的な地区、アベニューQに引っ越すところから始まります。プリンストンは最初希望にあふれ、"Something coming, something good"(何かが来る、何かいいことが)という歌を明るく歌い上げるのですが、就職面接試験に次々と落ち、だんだんと落ち込んでいきます。

苦労知らずでテレビに囲まれて育ったジェネレーションXのプリンストンは、日本でいうとマニュアル人間で、自分の屈折に対処するために、そのうち生きる意味を素直に問い始めます。

2つの顔を持つ主人公

アベニューQ   
主人公をはじめ、多くの登場人物が2つの顔を持つアベニューQ(copyright:Carol Rosegg)


ここまで話をすると、よくありがちなミュージカルのように思いますが、アベニューQのユニークなところは、プリンストンが二つの顔を持つということです。つまり人間としてのプリンストンと、プリンストンが手に持つ、パペット(人形)が二重に演技をし、歌を歌っていることです。

この効果はシリアスなテーマを軽く受け止められ、何かアニメを見ているような錯覚に陥ることです。逆に深いテーマをてらいなく伝えられるのかなと思いました。

愉快な近所の住人達


アベニューQの他の登場人物もとてもユニークでした。昔子役スターだった過去の栄光に引きずられている、アパート管理人の黒人ゲリー、プリンストンと恋に落ちる幼稚園の先生ケイト(パペット)、ウォール街で働く、共和党員で同性愛者のロッド(パペット)、ロッドの同居人でそのうちホームレスになってしまうニッキー(パペット)、コメディアンを目指すブライアン、ブライアンの妻で日本人心理セラピスト、クリスマス・イブ等。

それぞれの登場人物が悩みを抱えながら、お互いを思いやりながら、厳しい世の中の問題、障害を、明るく歌ったり踊ったりしながら潜り抜けていく姿は、ニューヨークの下町の姿を肯定的にスマートに、テンポよく描いているなと思いました。

(執筆者:大原 朱理)

1 2
  • 印刷する
  • ブックマークする
  • 携帯に送る
  • ブログに書く

あわせて読みたい

この記事の担当ガイド

写真

小松 優美

NY在住。ライター・コーディネーターとして、日本の雑誌にNYの情報を提供。ファッション、グルメやアー…

続きを読む

ガイドからのお知らせ

  • GQ JAPAN11月号のNYエコ特集にて、最旬NYエコスポットを寄稿。09/10/02
All About Good Answers Topics

回答募集中のトピック(お題)

回答できるものを探そう Good Anwsersトップへ
今なら最大10,000円の回答キャンペーン実施中!

メルマガ登録

【旅行メルマガ】現地に精通したガイドが、地元ならではの使える旅行情報やおすすめスポットなどの厳選情報をお届けします。

All About ウェブマガジン

男性向け

男のカバン完全カタログ

女性向け

パンの美味しい、素敵カフェ

All About モバイル

QRコード

All Aboutがケータイで読める!

オススメ記事をメールでチェック

All Aboutガイドが最新情報を発信

専門家トピックス

ガイドが、「その道のプロ」だから こそ語れるニュースやトピックス、 日々感じたことなどを発信します。

専門家トピックス トップへ