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本邦初公開!驚異の世界ガンガラーの谷

おきなわワールドが「ガンガラーの谷」をついに公開しました。50万年前の、太古の沖縄にタイムスリップ!大自然の物語に耳を澄ませてみませんか。

執筆者:鈴木 雅子


ガンガラーの谷
ガンガラーの谷は注目のスポットです
いま沖縄で、もっともホットなスポットとして話題を集めているのがガンガラーの谷!。8月8日に一般公開されたばかりです。そこは、太古の森と出会える秘境、守り慈しむべき聖地です。

そんなガンガラーの谷の、ヒトの起源と向き合える壮大なネイチャーツアーが実施されています。50万年前の原始亜熱帯の大自然と肌触れ合ってみませんか?

沖縄・原始の森・日本人のルーツ


ガンガラーの谷
ガンガラーの谷ツアーのポスター

玉仙洞にて
神秘の玉仙洞にて
沖縄本島の南城市で「玉仙洞」を運営する「おきなわワールド」は、30年も前にガンガラーの谷の公開を考えていました。しかし、周辺の自然環境の変化で半ば閉鎖状態に置かざるを得なかったとか。今回、公開できるだけの環境が整ったということなんでしょう。

なにしろこの谷は、沖縄の自然だけでなく考古学や民俗学的な面からも非常に価値が高く、ニッポン人のルーツとされる港川人の居住跡を求めて今なお発掘研究が続いています。いくつもの鍾乳洞を含めて、大自然を体感できる場所ですから、大勢の人が入って荒れることを防がなければなりません。

ガンガラーの谷にて
大自然の造形美に感激
ですから、今回のネイチャーツアーは観光資源の目玉という以上に、ガンガラーの谷の大自然と触れ合うことで、自然とのかかわりや命について考えていただくことが主眼です。

ガンガラーの谷では、約1万8千年も前に生きていた港川人の居住区であった可能性が高いため国立科学博物館と沖縄県で共同の発掘調査が行われています。

港川人。彼らは、新人(現代型ホモ・サピエンス)に属する南方系の古モンゴロイドの一派と考えられており、1967年に沖縄で発見されました。

専門家の調査研究によりインドネシアのワジャク人(インドネシア)と類似していることから、海に沈んだスンダランド(タイ湾から南シナ海へかけての海底)からやってきたワジャク人が琉球に定着して港川人になった可能性が強いそうです。

すなわちここは、人類の歴史を体感できる場所。そして港川人は、後の縄文人になった……。

命の起源を考える場所


ガンガラーの谷ツアー
ガンガラーの谷にて
むかしむかし、ずーっとむかしの、そのまたむかし、ヒトの祖先がこの地で生を営んでいた。子を生し、森を歩き、暗闇に寝る。恵まれた亜熱帯の森は豊かな実りをもたらしてくれるけれど、同時に過酷な環境でもある……。

それでも、生き延びたヒトの子らは地に広がり、山を越え海を渡り、多くの命を犠牲にしながらも、世代を重ねて今、私たちの命に繋がっている。

数十万年の眠りを経て、私たちの世界で公開されたガンガラーの谷。ここには人類の壮大なドラマが秘められています。谷にたたずみ、ふと振り向けば、太古の昔、この地で生を営なんでいたであろうヒトの姿が、見えたような気が……。

次のページでツアー詳細を紹介しています。
距離にして約1キロ! 広さは東京ドーム1個分!
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