防災/防災関連情報

地震や火災は誰もが対応できねばならない 新入社員の危機管理

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます! 新社会人として、覚えなければいけない防災や災害対策などの危機管理をお伝えします。

執筆者:荒井 健一

四月はスタートの月。新入社員の入社、人事異動など、多くの人が新たな場所で働くことになります。特に、新入社員にとっては始めての職場となり、新社会人としての常識や責任が課せられることになります。とはいえ、かなりの人がアルバイトの経験があると思いますので、働くということに関しては経験があるでしょう。しかし、新社会人となることで、大きく変わるモノがあります。それは「責任」。アルバイト時代には、「責任」というものはそれほど大きくなかったのではないでしょうか?

例えば、クレームを受けた時。いままでは社員が責任をもって対応してくれましたが、今度は自分がその立場になるのです。アルバイトとは大きく異なる事の一つですが、まさに「責任」重大ですね。

もちろん、会社の利益に貢献するというのも、とても重要なことです。ところが、もしも接客業であるのなら、新入社員が対応したとしても、お客様にとっては自分に応対してくれている人が、その会社の代表。いえ、会社自体だといっても言い過ぎではないでしょう。お客様は、新入社員だから仕方がないとは言ってくれません。


もしもクレームでなく、火災や大地震などの災害であったなら、新入社員はどのくらい対応できるのでしょう? 防災の教育体制が整った企業であれば問題は発生しないかも知れませんが、実際問題としてそのような企業はとても少ないのが現状でしょう。しかも、「一生に一度経験するかしないか」というくらいの緊急事態下では、ベテラン社員であろうが防火責任者であろうが、パニック状態になるな! というほうが無理な話。

しかし、我々が買い物をしたり、食事をしたりする場所で、火災や大地震などの災害が絶対に発生しない! とは残念ながら言い切れません。その時、お客様などの利用者が頼りとするのは新入社員かもしれないのです。災害が発生した時点で、利用者が頼りにするのは、消防隊員でも自衛隊員でもなく、その建物の従業員なのです。人命第一を念頭におき、限られた短い時間内で、消火活動や避難誘導、救助作業などを行わなければいけません。新入社員には、覚えること、学ばなければいけないことがとても沢山ありますが、防災・災害対策もその中の一つだということを忘れないでください。

入社をしたら、会社の中を歩き回ってみましょう。防災・災害を意識しながら避難経路や消火器、避難バシゴなどの位置を確認しておきましょう。そして、自衛消防隊が組織されている会社でしたら、自分の上司の役割と、隊長さんはどの人なのか位は確認しておきましょう。

もしも、あなたの入社した会社が、防災・災害対策に無関心で、教育体制もなにも整っていなかった場合でも、まわりの社員や先輩に流されてはいけません。会社の外見を良くするためのリニューアルやリフォームにはお金をかけても、防災設備・教育には一切お金をかけず、無関心という会社は確実に存在します。

そのような会社では、独学で防災や災害対策を勉強しても、昇進や昇給の対象になるとは思えませんが、危機管理は損得ではありません。最近は、地震や火災だけではなく、なにかと物騒な事件も多発しています。そのような、自分の命が危険にさらされる緊急事態が発生したとき、これらの知識は絶対にあなたにとってプラスとなります! 次ページへ






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