防災関連情報

更新日:2001年10月14日

被災者によるボランティア 被災者の心理

災害は、倒壊した家屋を様々な思い出と共に飲み込み、被災者の心の中に深い傷を残すことも多い。そんな時でも、守る側と守られる側はお互いが同じ被災者だという事を忘れてはいけない。

文章:荒井 健一(All About「地震・自然災害・火事対策」旧ガイド)

大地震が発生した後の行動として、一番最初に頭に浮かぶことは何でしょう?

「救助活動」「消火活動」「家族の安否確認」などが挙げられるとは思いますが、実際に被災された方々からのメールでは、何はさておき「その場から逃げ出したかった」という内容が多数見られました。

阪神淡路大地震の際は、避難所に行く必要がない程度の「自宅」の破損状況の方でも、そのまま家に残るののは、倒壊や火災の心配をして恐ろしくて避難した人もおられました。当然、避難所での不自由な暮らしが待っていましたが、それでも家に帰る決心が出来ず、被災から数年経った今になってやっとその時の判断が間違いだと気付いたそうです。

大地震による被災などという、一生の内に何度も経験するようなものではない天災は、うまくすれば一度も経験しないような事です。そのような「非日常的」な出来事の中、冷静な判断力を維持することは非常に難しい事になってしまいます。阪神淡路大震災の発生当時、発災直後には収容人員を大きく上回る人々が避難所に殺到し、大きな混乱が生じたという話も納得出来てしまいます。

そのような時には、理性を優先させることが出来ない方々も少なからず出てきてしまい、「順番を守る」「お年寄りや子供を優先させる」ことは、非常に困難な作業となるでしょう。そもそも、電車に乗っている時でさえ、なかなか「席を譲る」という行為はお目に掛かれなくなりました。寝たふりはよく見かけるんですけどね…。話がずれてしまいましたが、先ほども述べた通り、非日常な体験を通してパニックになっている時は、冷静かつ客観的な判断をすることは困難です。意識して、弱い立場の方々を守ってあげることが必要です。

非日常的な状況だからこそ、他人への優しい気持ちを忘れないで下さい。

そして、避難所を運営されている方々、医療関係者、ボランティアの方々も、「被災者」であることだけは忘れないで下さい。やってくれることが当たり前だとは思わないで下さい。

(執筆者:荒井 健一)

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和田 隆昌

災害危機管理アドバイザー。不慮の疫病で生死をさまよった経験から「防災士」資格を取り、災害や危機管理問…

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