小動物/鳥類の飼い方

ペットの鳥類図鑑 - メンフクロウ

ペットの鳥類図鑑 「メンフクロウ」

執筆者:村田 亜衣

メンフクロウ

メンフクロウ

学 名:Tyto alba
英 名:Barn owl
分 布:アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、オーストラリアなど
分 類:フクロウ目 メンフクロウ科 メンフクロウ属
サイズ:35cm~40cm
寿 命:20~30年

メンフクロウは、お面をつけているような外見から「メン」フクロウと名づけられました。この面をつけたような顔は、人によっては怖い印象を受けることもあるようです。名前にあるとおりふくろうの仲間ですので、肉食です。冷凍マウスを扱う自信のない方には飼うことはすすめられません。

ふくろうの仲間は、爬虫類用として市販されている冷凍マウスをレンジでチンしてごはんに与えます。冷凍マウスは、種類により見た目は多少違いますが、どれもしっかりマウスの形をとどめていますので、扱うのに抵抗を感じる人は少なくありません。ですが、飼鳥用の専用フードなどでふくろうの仲間たちの主食を代用することはできません。お肉屋さんで購入した鶏肉等で代用することを考える人もいるようですが、食用に市販されているお肉は動物の身体の一部分でしかないため、それだけでは十分な栄養を与えることはできません。うっかり冷凍マウスを切らしていた場合などに一時的に与えることはできますが、毎日それだけを与えていたら栄養失調を起こさせるおそれがあります。

ペットの餌用に市販されているとはいっても、自分が飼っているペットのためにほかの小動物をごはんとして与えるというのは、納得しづらいかもしれません。ですが、私たちだって自分のために牛や豚、鶏などの動物を食べているのですから、特別なことではありません。自分たちが食べる肉類は加工されているために動物の姿が連想されないというだけで、ほかの生き物を食べていることに変わりはないのです。ただ、冷凍マウスはマウスの姿をとどめていますので、抵抗を感じる人は少なくありません。猛禽類を飼いたいと考えているならば、爬虫類を扱うペットショップで冷凍マウスを見せてもらって、自分が冷凍マウスを扱えるかどうかも検討してください。

メンフクロウは、日本にはいないのですが、日本以外ではかなり広範囲にわたって生息しています。南北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、太平洋の島々、オーストラリアなど世界中に生息しています。生息している場所の気候等を考えると、日本にも生息できたのではないかと思うのですけどね。もしかしたら、大昔には日本にもメンフクロウの祖先となるお方がいたのかもしれません。

ふくろうの祖先は、白亜紀(1億年ぐらい昔)にいた夜行性の鳥だと考えられています。この鳥が進化してふくろうになったと考えられているそうで、ふくろうの仲間の化石には、6,000万年も前のものが見つかっているのだそうです。そんなふくろうの祖先たちのことを考えてみれば、今はいないけれども何百万年か前には日本にもメンフクロウの祖先がいた可能性はあるのではないでしょうか?

ふくろうは、首をぐるっと回転させられることが特徴に挙げられることがあります。これは、ほかの鳥類と違って目が顔の前方についているために、横や斜め後ろを確認する際に顔を動かす必要があったからなのだそうです。左右に270度回転させることができるそうですので、真後ろに立ってもすぐに見られてしまうことでしょう。

写真のメンフクロウは、生後約2ヶ月の幼鳥です。繁殖させた飼い主さん(ブリーダーさん?)が可愛がって育てていたようで、すごく人に馴れた甘えっ子です。安易な考えで猛禽類を飼うことには強く反対しますが、何ヶ月もかけて猛禽類を飼う準備をすべて整えて、試練を乗り越える覚悟も決め、初めて飼う猛禽類を探している人には、こういった人間によく馴れた幼鳥をおすすめしたいです。

ペットショップでは野生の雛を捕獲して輸入された子が多くいますが、国内で繁殖された子もときどき出てきます。飼うまでの準備に何ヶ月もかけ、準備も楽しめたような方ならば、焦らずに、初めて猛禽類を飼う人にも楽しみの多い人に馴れた子を待つこともできると思いますので、ペットショップに相談して自分に合った子がくるのを待ってみてはどうかと思います。メンフクロウに限ったことではないですが、焦っていい結果になることはすごくまれです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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