ハンドリング時に注意すべき事
ハンドリングを行うときに注意すべき点を先に挙げておきましょう。
・「持つ」のではなく「乗せる」ハンドリングと言っても、やはり掴まれたり、いじくり回したりするのではなく、あくまでも「手に乗せることに馴れさせる」くらいしか彼らには期待できません。その辺りを勘違いしないようにしましょう。
・接触面積を多く、安定させる両爬は基本的に「はいずり回って」生活していますので、自分の体がどこかに接触していることで安心をするようです。手のひらを大きく広げたり、腕全体を利用して彼らの体を支えてあげましょう。
・前後によく手を洗う彼らはにおいに敏感です。ですから有害なにおいは嫌います。タバコのにおいや、化学薬品のにおいなどがして、彼らから嫌われないように手をよく洗いましょう。
また逆に手に餌のにおいがしていれば、餌と間違われて咬みつかれることもありますので注意が必要です。
もちろん、生き物を触った後は、必ず手をよく洗うのも彼らとのつきあいのマナーでしょう。
・給餌直後は行わない生物の消化機能とストレスには、とても深い関係があります。人間だって、ストレスがたまると胃が痛くなったりします。ですから給餌直後に、ストレスがたまる可能性があるハンドリングは行わないようにしましょう。
特にヘビの場合は、餌の吐き戻しをした場合は、そのまま拒食するようなことも考えられます。
・長時間行わないよほどハンドリングされることに慣れている個体ならば別ですが、普通はストレスの原因となることも考えられます。あまり長い時間のハンドリングは避けましょう。特に両生類のように高温を嫌う生き物は、過度のハンドリングによって個体の体温の異常上昇をまねくおそれがあります。こうなるとグッタリとしてしまいますので注意が必要です。
ただしヘビの場合は、落ち着くまでに多少時間がかかる場合があり、まともにハンドリングを行わないうちに終了してしまうと、いつまで経っても持たれることに慣れてくれません。よく観察しながら時間を考えましょう。
・目を離さない当然ですが、ケージの外で行うわけですから、脱走の危険性があります。絶対に目を離さないようにしましょう。
・高い場所で行わない樹上性のトカゲなどのように自分から飛び降りる場合は別ですが、ハンドリング中に高い場所から落としたりするとケガをすることになりますので、万一に落ちても大丈夫な高さで行いましょう。
ハンドリングの実際
さて、それでは基本的なハンドリングの仕方について説明してみましょう。ここでは2種類のハンドリングをご紹介します。
・ヘビの基本的なハンドリング今回は、ヘビのハンドリングの達人である
Count Blueの三浦さんにその極意と実際の写真を提供していただきました。
1.ヘビを上から「わしっ」とつかむケージ内のヘビを取り出す場合は、あまり動き回っているような時は避けます。シェルターの中でとぐろを巻いているような状態が最初はいいでしょう。ただし慣れてきたら、むしろ動き回っている時にフタを開けて、そのままハンドリングにもっていく方がヘビに対するストレスは少なくて済みます。
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| 1.いかにも落ち着きの無いカラスヘビ |
つかむ時は決して躊躇してはいけません。とにかくヘビの様子や顔色を見ずに、唐突に「わしっ」と。またヘビの顔の前に手を持ってこないように注意します。
持つ部位はできればとぐろを巻いた状態のまま、体全体を持つようにします。あるいは胴体の中ほどを持ち上げるようにすると、おとなしく持ち上げることができやすいと思います。もちろん個体差やヘビのご機嫌によりけりですが。
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| 2.むんずっと掴みます |
ちなみにアカマタあたりの荒いヘビは、この時点で終了です。ムリです。血、出ます。
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| ヘビのハンドリングでの手の開き方 |
2.手のひらの表面積を大きくするように広げるなるべくヘビの体に接触する面積が広くなるように指を広げて立てます。言葉では説明しにくいので右の図を参考にして下さい。
自分の手が木の枝になるようにイメージするといいでしょう。
3.ヘビを手のひらにのせる2.で作った手のひらにヘビをのせます。
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| 3.ヘビは抵抗しますが、気にせずに持ち上げます |
4.ヘビの行き先に手を持っていくヘビは最初は逃げようとして頭を前方に伸ばしますので、下から手を添えて、ヘビの行き先に必ず手があるようにしてあげます。逃げようとしている間、これをくり返し行います。この時に、ヘビの下顎あたりにそっと指の腹あたりを触れさせるようにすると早く落ち着くようです。
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| 4.最初は手から逃れようとします |
5.指をヘビにからませる少し落ち着いてくると、逃げようと体を伸ばしまくっていたヘビは次第に体のところどころを「S字」状に曲げますので、カーブしている場所にゆっくりと指をさし込んで、人間方からヘビにからませていきます。
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| 5.ヘビの体との接点を多くしながら、なだめます |
6.ヘビが動かなくなったら、じっとするヘビが落ち着いてきたら、さらに落ち着かせるために、こちらもひたすらじっとします。
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| 6.落ち着いてきました |
こうしてヘビが逃げようとするのではなく、体の接地場所を求めて、人間の腕や胴体にすり寄ってきたら、優しくヘビを扱って遊んでみましょう。ここまでくればハンドリングの完成です。