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猫の栄養学講座 タンパク質

猫には猫に必要な栄養素があります。猫の栄養学を勉強して、正しい食事を与えましょう。猫の栄養学講座2回目は肉食動物の猫にとってとても大切な「タンパク質」です。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

タンパク質とは?

タンパク質は、体の臓器や筋肉などの組織の基本的構成物質で、またホルモンや酵素、抗体を形成する重要な栄養素です。
毛や皮膚もタンパク質でできています。髪の毛のキューティクルのCMをごらんになった方も多いでしょう。タンパク質が不足すると、毛艶が悪くなったり皮膚がカサカサしたりします。

タンパク質は、
   ・肉類
   ・魚介類
   ・卵類
   ・牛乳や乳製品
などにたくさん含まれている栄養素です。

肉食動物とタンパク質

ヒトでは、炭水化物が吸収効果の高いエネルギー源となりますが、肉食動物にとっては、タンパク質が非常に重要なエネルギー源です。
肉食動物は草食動物に比べ腸が短いことはよく知られていますが、猫の腸の長さは体長(口から肛門まで)の約4倍、ちなみに同じネコ族のライオンも約4倍、馬は約10倍、牛は約20倍です。
雑食のヒトの場合は身長(頭のてっぺんから足の裏まで)の約5倍です。
腸が短く消化吸収能力が高い肉食動物は、タンパク質の吸収・代謝に優れた能力を持っています。

猫は肉食動物

昔の「ねこまんま」やドッグフードが猫に適さない食事であることはご承知の通り。猫は完全な肉食動物です。
元々の猫の食生活は、ネズミなどの小動物や昆虫。健康状態が良ければ、自分が食べたい、と体が欲求するものがその時に必要としている栄養素かも知れませんが、人間の場合は様々な刺激に左右されますので、食に関する本能は鈍くなっているかも知れません。
しかし、猫は何代も人のそばで暮らし外に出たことがなくても、まだその本能を残しています。
食べられるものに選択の余地がない、飢えている場合はそんなことを云ってられないでしょうが、健康的に問題がない猫がいつもの食事を拒否するときは、もしかしたら何かしら自分の本能が欲求している栄養素が欠けている食事内容なのかも知れません。

猫の肝臓は酵素活性が非常に高いため、ヒトの5~6倍、犬の1.5~2倍ものタンパク質を必要とします。

タンパク質の必要量(1日/体重1kgに対して)
ヒト
1.2g
7.0g
4.8g

最初に書いたようにタンパク質は筋肉も構成しているので、人間の5~6倍ものタンパク質を摂取している猫は、そのおかげで素晴らしい跳躍力持っている?のかな???

続いて猫に大切な必須アミノ酸について→

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