犬関連情報

更新日:2004年09月24日

あなたの愛犬がアートになる?!

愛犬を写真に残しておきたいと思わない飼い主さんはいないと思いますが、アーチストに描いてもらうとなると、尻込みしてしまうのがふつうですね。ところがそんな願いを手軽に叶えてくれるところがありました。

文章:坂本 光里(All About「犬」旧ガイド)

人のハートに触れるようなアートを手がけたい

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ARTYPETSの代表者、磯貝ひさみさん
自分の愛犬をきれいな写真に残しておきたいと思わない飼い主さんはいないと思いますが、アーチストに描いてもらうとなると、ちょっと尻込みしてしまうのがふつうですよね。ところがそんな願いを手軽に叶えてくれるところがありました。ARTYPETS(アーティペット)(現在リニューアル中)がそうです。
ARTYPETSを立ち上げたのは、「空禅想」代表の磯貝ひさみさん。彼女はホテルやリゾート施設、教育施設などを対象に彫刻や絵画などの美術展示を企画、プロデュースする仕事をされている人なのですが、ペットが飼い主にとってどんなに素晴らしい存在なのかということを実感し、「ペットをアート」にする「ARTYPETS」事業を始められたそうです。

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今回の会場「ギャラリー澄光」
「アートって、なかなかご理解いただける方が少なくって、とくにお役人やゼネコンの偉い方に作品をご説明するのは大変なんですよ。アーティストやわたしがどんなに情熱を燃やして素敵な作品を作ろうとしても予算と納期ばかりが優先で、『いいものが出来ましたね』と評価していただける機会は本当に少ない。そんな中で、ふと、小さくても人のハートに触れるようなアートを手がけたいという気持ちがどんどん強くなってきたと。ARTYPETSは、そうしたわたしたちの思いが形になったものです」
と、磯貝さん。彼女はそんな自分の思いを交流のある100人のアーティストたちに話し、賛同を得られたそうです。

染色アート「原宿友禅」との出会い

「デザインf」の看板犬、エアデールテリアのエフ。
作品を見た瞬間エフだな!と判るぐらい彼の特徴がよく出ている作品です。

そんなとき思いついたのが、我那覇陽子さんと辻岡ピギーさんの染色アートを使って、ペットの肖像画を作品にできないかということでした。染色アートとは、「原宿友禅」という独自の技法を用いて、一枚の写真をシルクの生地に染め上げていくというもの。辻岡さんが輪郭を描き、我那さんが色を入れていくのだそうです。

「キャンパスが一枚の布ですので失敗は許されません。油絵みたいに上から塗り足していくことができないんです。ですからほんとに一発勝負! 色を入れる前にイマジネーションがクリアになっていないと描き出せない。でもその真剣勝負がいいんですよね」(磯貝さん)

実際に出来上がった作品を拝見すると、単純な線で輪郭が描かれていて、その線に沿って淡く色が入れられているというとてもシンプルな描き方なのに、その子の持ち味がしっかり表現されていて、不思議な実在感がある。それは色のグラデーションの巧みだと磯貝さんは言います。土台が布なので、色合いがほっくりとして暖かさがある。シルク特有の光沢が光の入り方で変化するのもまた、作品の奥行きを深めるのに一役買っているということでした。それらがあいまって、油絵や印刷されたイラストにはない不思議な“肌ざわり”を生み出しているのでしょう。

白い毛色のマルチーズとバックのピンクのバラが
全体的に優しい雰囲気を醸しだし、
最後の決め手は細かな細工が施されたデザインの額が
この作品をよりいっそう引き立てています。

モデルのパーソナリティを大切に

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MIX犬のMOMOちゃん。高齢なので元気なうちに作品にして欲しかったと、飼い主さん。
オーダーがあった場合、モデル犬を直接拝見することもありますが、多くの場合は何枚かのお写真をお預かりして、その子の性格やその子への思いなどをインタビューし、作家たちが自分の中でイメージを膨らませていさせていくそうです。
「その子が住んでいるお部屋のインテリアや、好きな色、好きなおもちゃなどの情報をお聞きして、それをアーティストたちに伝えます」(磯貝さん)。

なるほど、アートだからいかにリアルに描くかよりも、その子の持っているバックボーンやパーソナリティを大切にしてそれを絵に反映していくというわけですね。そして仕上げは額の選択。この額選びにこそ、この世界で長年培ってこられた彼女のセンスが光ります。それはわたしなどの素人が云々するより、じかに写真を見ていただく方が早いでしょう。

飼い主とアーティスト、そしてプロデューサーが三位一体となってコラボレーションし、世界でたったひとつの愛犬の肖像画をつくり上げていくプロジェクト---それが「ARTYPETS」ということです。

ときには感激のあまり涙される人も…

26年前にアンディ(シェルティ)、12年前にダイスケ(MIX)と、
すでに天国に逝ってしまった愛犬2頭。
生前は同じ時間を過ごしたことのない2頭が
アーティペットの中でふたり仲良く飼い主さんを見つめている。

「飼い主さんにとってのペットというのは、犬や猫といった生物学的な種を超越した存在ですよね。そこにはその人にしかわからない特別な思い入れや感情がある。だから完成作品をお見せするときは毎回ドキドキです。でも嬉しいことに、ほとんどのお客様が出来上がりに満足してくださり、ときには感激のあまり涙される方も少なくありません。そういう涙にめぐり会うとき、ああこの仕事をやってよかったと心から思いますね」(磯貝さん)

お話を聞けば聞くほど、作品の完成度の高さはプロデューサーとしての磯貝さんの情熱とアーティストたちのセンスがクルマの両輪のように連動した結果なのだということが伝わってきます。もし誰かに自分の愛犬を描いてもらうなら、そういう気持ちの入った仕事をしてくれる人に描いてもらいたいものですね。

気になる染色アートの製作費はサイズによって
S(60×45cm) ¥ 73,500
M(70×55cm) ¥ 84,000
L(78×55cm) ¥ 94,500
額代は別途(¥15,000~20,000ぐらい)

もちろん、染色アート以外にも、「ARTYPETS」のコンセプトに合った作品を手がけられるアーティストたちを起用して、モザイクや彫刻、グラスアート、絵画、写真などでももペットたちを表現することにチャレンジしています。

「ARTYPETS」のこれからの活動としては、今までの田園調布のギャラリーをクローズし、オフィスを東横線の大倉山に移転。代官山や銀座のギャラリー、都内のホテルなどで定期的に企画展を開催し、新しい作品の企画と発表を精力的に行っていきたいとか。よい作品が次々に生み出されるよう期待したいと思います。

-->>次ページでは他のアーティストの作品をご紹介いたします!

(執筆者:坂本 光里)

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