犬関連情報

更新日:2003年12月01日

ネットでのペット販売は是か非か!

全国ペット小売業協会が、ペットの通信販売の禁止などを盛り込んだ営業指針を発表しました。これって当然、ネットでのペット販売も入りますよね。だけど、ただやみくもに「禁止」でいいのでしょうか?

文章:坂本 光里(All About「犬」旧ガイド)
全国ペット小売業協会がペットの通信販売を禁止、
はたしてその是非は?



少し前の話になりますが、9月25日、2000社が加盟する全国ペット小売業協会が、ペットの通信販売の禁止などを盛り込んだ営業指針を発表しました。

これって当然、ネットでのペット販売も入りますよね。つまり、わたしのおすすめサイトで紹介している数多くのペット販売のサイトも「×」だということなのでしょう。
だけどちょっと感じることは「ずいぶんイキナリな話だなあ」ということ。ネットでペットを販売するためには、こういう点をクリアしなければならないという規約の検討ではなく、いきなり「禁止」というのは性急すぎないか、疑問に思ってしまいました。


9/25付けの朝日新聞によりますと、全国ペット小売業協会は今後の望ましい営業指針をまとめ、悪質な業者に対して都道府県が営業停止命令を出すことを求めていくことにしたと出ています。

その指針の内容とは、

離乳期間が終わるまでは親兄弟と一緒に飼育すること
売買契約書、ワクチン接種などの証明書
親兄弟の健康状態の情報提供
購入者に対してペットを飼う責任を説明、
 終生飼育を徹底する

災害などでペットが逃げだすのに備え、
 飼育保管状況や仕入先・販売先などを記録する


などを義務づけたそうで、その一環として、

インターネットなどを利用した通信販売は禁止

という項目を盛り込んだというものです。同協会の末松脩会長は「生き物を扱うのに命を見ずに売買するのは問題あり」としてこの決断に踏み切ったということでした。

これらの指針は全体的にはかなり評価できるものだと思います。離乳期間というのが何日なのかという明記がほしい、母犬や兄弟犬に会いたいといえば会わせてくれるシステムがあるといいのになど、いくつかの要望点はありますが、上記の指針はいずれもペットショップにはぜひ守っていただきたかったこと。
仕入れ先が競り市(いまはオークションなどという今風の言い方をしますが要は競り!)だった場合はどうするのかなという疑問も残りますが、おおむね「いいこと」を推進していただいたという感触はあります。

だけどその一方で「ちょっと待てよ」と思うのが、やっぱりこのペットの通販禁止令。全国ペット小売業協会に加盟する2000社はいずれも通販はやっていないということで、うがった見方をすれば、ペット販売に関してよそからの参入を「牽制した」のかなととれないこともないわけです。


たしかに、わたし自身、通信販売で気軽にペットを買ってしまうことに対しては「反対」の立場です。まるでモノを扱うように、写真と値段表を見てエンターキーを押すだけで犬を買うとしたら、それはやっぱり反対!「選ぶ」という段階まではネットを使っても、その後は直接ブリーダーの方と連絡を取って、犬に対する見識や情熱・愛情といったものを確認し、必ず犬舎も見学してから決めてほしいと思うのです。
つまりこうした手順をきちんととり、売り手側が誠意をもって対応しさえすれば、ネットはただの入り口であって、競り市から仕入れたり、不衛生な狭いケージで店頭販売を行っているペットショップで買うよりもむしろ確かかもしれません。

この全国ペット小売業協会の決定に、「イキナリ」な感じがしたのはわたしだけでしょうか? もちろん中には地方の山奥でずさんな繁殖を繰り返す業者が運営している通販サイトもあるでしょう。ですが、通販は問題が起きやすいというのであれば、ではどんな方法ならそれが可能なのかという模索をしてみる必要はないのでしょうか。

ショップを構え、地代を払ってお店を経営しているペットショップにとっては、ある意味、通販は脅威でしょうし、みんながネットで買うようになっては問題だというのはわかりますが、わたしはネット通販でも何でも、それを運営する側と利用する側の良識の問題ではないかと思うのです(当たり前ですが)。
だけど良識を言葉で表すのはなかなかむずかしいですから、通販で犬を売る場合には先に述べたような規約をきっちり守ろうというルールづくりをすればいいのではないでしょうか。たぶんそれは小売業協会がこれから遵守しようとしているルールと内容的にほぼ同じでしょうし、そこにたとえば「入り口はネットでも、必ず販売する子犬を見せなければならない」といった通販ならではのルールを加えればよいのでは?


それに市場が成熟してくれば、ネットでのペットの「売り方・買い方」というノウハウを身につけた運営者と飼い主による正しい形の売買が増えてくるのは当然でしょう。
また、こんなことをいうと叱られそうですが、いい加減なところから大量に犬を仕入れて売る量販店のようなショップや、ワクチンの接種代がもったいないから早くさばいてしまおうと生後40日前の子犬を店頭に出すショップなどよりは、ずっと良識ある通販サイトもあるし、きちんとしたペットショップやブリーダーが運営しているサイトもある。
ようは利用する側、つまり飼い主が賢くなって、きちんとしたところかどうかを見きわめる目を養えば、そこで犬を買っていいものかどうかは一目瞭然だと思うのですね。
さらに加えていえば、上記の指針以外にペットショップにぜひ守っていただきたいルール(最低限)をわたしなりにまとめてみましたので、ご覧ください。

子犬を狭いショーケースに入れて販売はしない
生後50日までは親兄弟と一緒に飼育し、販売しない
犬舎及び母犬を見たいという要望に応じる
子犬を診てもらう動物病院を指定しない
 (主治医を決めるのは飼い主)

店内は常時清潔を保つ
 (限度を超えた場合は地方自治体が改善命令を出す)

販売後2週間以内に伝染性疾患と診断された場合、
 治療代は店がもつ(代わりの犬と交換するのではなく!)

 

全国のペットショップのみなさん、いかがでしょうか?



※掲載した写真はイメージで、記事内容とは関係ありません。

-今回登場してくれたモデル犬たち-
アメリカンコッカースパニエル:ハリーちゃん
サモエド:MOU(むぅ)ちゃん
キャバリア:アンリちゃん

(執筆者:坂本 光里)

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