離婚/離婚を決意する前に

夫婦が離婚を考えるとき 不倫の恋の甘い罠-【2】

今が良ければいい、では済まないのが不倫。その2。先のことを冷静によく考えて、どうなるか?それぞれの立場で覚悟して行動すべき。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

今が良ければいいでは済まないのが不倫

 わかっちゃいるけど、止められない?何故、人は不倫の恋をするのでしょう?それがイケナイことと分かっていて、傷つく人がいることも分かっていて、どうしてそれでも恋をしてしまうのでしょうか?

 不倫といえば、どちらかと言えば夫が未婚の若い女性と…というパターンが多いのですが、近頃では夫との関係に不満を持った妻が不倫に走るケースが急増しています。その背景には外に出て働く女性が増えたこと、インターネットの普及で未知の異性と幾らでも容易に新しく出逢えるようになり、その連絡手段もメール、特にケータイメールで見つからないように密に頻繁にやり取りできること、これらが不倫人口を増加させているようです。

 不倫の関係が始まると、殆どの夫や妻は急に態度が変わります。自分の結婚相手は大事にして、ちゃんとしたセックスのノルマもこなして、愛人と過ごす時間も不自然に長くならないようにセーブしながら、上手に遊びと割り切ってやり通せる人というのは滅多にいません。新鮮な関係において、燃えるようなセックスがあれば、もう心の中は愛人のことで占められてしまいますから、幾ら結婚相手をひいき目で見ようとしてももうダメ。セックスも全く衝動が起きないからしなくなる。義務で挑めばおざなりで、前戯なんてやってられないといった悲しいセックスになってしまうだけ。セックスって、肉体的な行為ではあるのだけれど、動機的には精神的な要素も大きいわけです。だから、心が離れてしまっている場合、それは相手に伝わります。

 不倫をされた妻からの相談はほんとに多いのですが、もう分かり易すぎます。まず、愛人ができた辺りから、急激にセックスの回数が減ります。しても相手を無視したようなやり方で、そのうちパッタリなくなります。妻が問うと「インポになった」「体調が悪い」「仕事、残業疲れでそれどころではない」。そんなセリフが返ってきます。今まではどんなに仕事が忙しかろうが、だからこそ夜のお楽しみとしてセックスで満足感を味わっていたのではなかったかしら? 日常生活においても、何か上の空で別のことを考えているな、というのがありありと伝わってくるような気配。トイレや自室にこもってこそこそ電話したりカチャカチャメールを打って愛人との連絡をとるのに夢中。大した用もないのにコンビニに行くと言って外出したり、犬の散歩なんて家族に任せきりだったのに急に行くようになるのも、みんな愛人とケータイでやりとりするためです。どうですか? とにかく今までしなかったようなことを始めるのですから、気付かないでいる方が難しいです。カエルコールも段々なくなりますからね。

 そんな時、不倫が発覚すると、妻は初めは息が止まりそうなくらい苦しくて、泣いてばかりいたりするのですが、夫の態度もますます悪化して、どうやらこの不倫は浮気の枠を超えて本気かも知れない…と思います。妻の座は"離婚"がある限り不動ではありませんから、対策を立てなければなりません。
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