離婚/離婚後の生活

離婚後の生活

◆離婚後の生活----母子家庭として暮らしていくためには女一人、子どもを抱えて生きていくことがどんなに大変か。でも、そうなってしまったかぎりはもう覚悟を決めてやるしかありません。

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

◆離婚後の生活---母子家庭として暮らしていくためには
女一人、子どもを抱えて生きていくことがどんなに大変か。でも、そうなってしまったかぎりはもう覚悟を決めてやるしかありません。

1998年度の厚生労働省国民生活基礎調査によると、私を含め、95万5000世帯の母子家庭があり、みんながんばって生きているのです。
はじめは慣れないこともあるでしょうが、とにかく一生懸命やっていれば何とかなるものです。子どもがいる場合は、各自治体の児童委員が相談にのってくれますし、さまざまな福祉も受けられます。そのためにも、国や自治体に連絡して、母子家庭に対する福祉内容を把握しておくことが肝心です。
福祉内容としては、児童福祉手当、児童育成手当、母子のための休養ホーム、家事援助者派遣制度(所得に応じて有料)などがあります。

◆自立するか、親を頼るか
こういっては身もフタもないのですが、子連れで離婚したとき、実家に帰れるのならそれに越したことはないのです。実家に同居しないまでも、すぐ近くにアパートを借りることをおすすめします。やはり離婚した女性にとって、一番頼りになるのは実家ですから。

◆S子さんの場合
S子さん(32歳)は、実家を離れて完全に自力で生活をしているたくましい女性です。彼女が離婚したのは二年前。原因は夫のマザコン。東京で結婚生活を営んでいて、離婚後はいったん山形の実家に戻ったのですが、田舎のこととて、あれこれうるさくて、周囲の好奇の目に耐えきれなかったといいます。
再び東京でやり直すことを決意した彼女は、小学校6年と二年の子ども二人を連れて上京し、アパート探しを始めました。「家賃10万円はムリ。どうしても8万円台で」と必死に探し回ったところ、運よく2DKが8万円で借りられたそうです。
次に探さなくてはならないのが仕事。彼女は元々栄養士の資格を持っていたのですが、ただの栄養士では職が見つからないのだそうです。結局彼女がみつけたのは、肉体労働。ダンボールの箱に荷物を詰める仕事で、お給料は月に16万円。
大変だけど「とにかくやるしかない」という気持ちだそうです。彼女は養育費ももらってないというし、実家からの援助もほとんどナシ。つまり自分の力だけで生活しているのです。半端じゃありませんよね。これには私も頭が下がってしまいます。
彼女は本当に立派ですが、中には離婚後の生活がたちまち困窮し、借金地獄に陥った人だって何人もいます。子どもの学費が払えず、いやいや前夫に泣きついた人もいます。
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