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祭、縁日、お盆。日本の夏を楽しむイベント

日本は祭りの国で、とりわけ夏の間に、有名な祭りが数々行われます。盆踊りや縁日も楽しいものです。今回は、なぜ夏に祭りが多いかという謎解きと、代表的な祭りのスケジュールなどをお送りします。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

夏にお祭りが多いのはなぜ?

7月上旬のほおづき市は、東京に夏の到来を告げる祭りです
日本には、お祭りや縁日など、伝統的な楽しいイベントがたくさん。そしてそれは、なぜか、初夏から秋に、特に多いです。お祭りは、もともとは、土地の神様に、五穀豊穣や子孫繁栄などをお願いしたり感謝するために行われるものなので、人の暮らしと密接につながっています。

作物が豊かに育つためには、天候の安定が欠かせません。太陽がさんさんと照って、暑いときはしっかり暑くないと困る。その一方で、雨も降らないと、作物は育ちません。でも、あまりに雨が多すぎると水害も心配だし、日照も不足します。


ほおづき市で売られる雷よけのお守り。この時期は雨が多い季節だということを表します
しかし、そういった天候の具合は、人の力ではどうにもならないものです。そのため、昔の人々は、太陽や水などを神格化して儀式を行い「どうか今年も、例年通りの安定した日照と降水量をお恵みください。秋にはたくさんの作物が育ちますように」と、お祈りしたのです。なるほど、だから、一番、天候に影響されやすい初夏から秋にお祭りが多いんですね。


夏は楽しい季節。
それもお祭りが多い理由です

でも、時代を経るにしたがって、そのような伝統的意味だけでなく、単に、夏は誰でもが浮かれる楽しい季節なので、みんなで集まって歌ったり踊ったりしようという、レジャーとしての意味も大きくなりました。

現代では夏休みもあるので、花火を上げたり露店で食べ物を売ったりすれば、たくさん人が集まって、商売としての価値も大きいです。そういうわけで、今では、昔ながらのものではない、新しいお祭りも行われるようになりました。

たとえば、東京の浅草のサンバカーニバルなんかがそうですね。カーニバルはもともと「謝肉祭」という外国のお祭りなのに、古い歴史のある浅草に日本人が集まって、サンバを踊るのです。不思議と言えば不思議なことですが、楽しいことなら何でも取り入れようというフレキシブルな発想も、わたしは大好きです。そもそも日本は、外国の文化をうまく取り入れることで発展してきた国ですからね。

浅草のサンバカーニバルは、カラフルな外国風のお祭りです
(写真提供、浅草サンバカーニバル事務局)


2007年の浅草のサンバカーニバルの予定
8月10日(金) ・サンバダンスナイト
8月18日(土) ・サンバサンセットクルーズ
8月25日(土) ・バレードとコンテスト(お祭り本番)
・HP浅草サンバカーニバル


次のページは全国の有名なお祭りが、他の地域でも行われるようになったというお話です。
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