文章:古賀 和歌子(All About「英語の学びなおし」旧ガイド)
逆輸入コミックで英会話を学びなおすシリーズ。
『Maison Ikkoku(原題:めぞん一刻)』で、教科書では学べない
くだけた表現を学びましょう!
このシリーズは台詞逆輸入さんの解説に加筆してお届けします。
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| 高橋留美子著。原作は「ビックコミックスピリッツ(小学館)」に1980~87年連載。英語版はViz Communicationsから全15巻が出版されています。 |
おんぼろアパート「一刻館」を舞台に、浪人生の五代クンと美しい管理人・音無響子さんの恋愛模様が、切なく、おかしく、時にもどかしく繰り広げられるラブコメです。個性豊かな住人たちとのやり取りが生き生きと伝わるように、英語版でもくだけた表現がたくさん使われています。
ためしてみないと!
アパートの住人に誘われ、昼間から居酒屋でビールを飲みはじめた響子は、次第に酔ってくだを巻き始めます。まずは、響子が居酒屋に誘われるシーン。
Y'gotta try this place! I come here all the time!
「はいってはいって。あたしのなじみの店なんだ」
「Y'gotta」は「you have got to」のくだけた表現で、英語版コミックでよく見られます。意味は「you have to」と同じで、このフレーズを直訳すると、「この店をためしてみなくちゃ!」という感じです。
おっ、いい飲みっぷり!
「あ…あの私、昼間からお酒は…」と最初は渋っていた響子ですが、7コマ後にはビールを飲み始め、「おっ、いい飲みっぷり」と褒められます。その時のセリフ。
Attagirl!
Put 'em away!
「Attagirl!」は「That's the girl!」がくだけたもので、「よくやった!」という意味。男性に対しては「Attaboy!」になります。
「put 'em」は「put them」の省略形。「'」は元々ここにあった文字が省略されていることを表しています。会話ではよく音自体が省略されてなくなるので、発音に合わせて表記も省略形になります。「put away」は「食べ物を平らげる」という意味で、ここではビールを指して「グイッといっちゃって!」という感じ。響子はグイグイ飲み始め、その後気分が悪くなってしまいます。
出ていけ~!
「Attagirl!」と同じように、フレーズの全体または一部の単語がくっついて一つの音のように変化し、表記も変化しているものがたくさんあります。
五代が酔った住人に部屋から追い出されるシーンのセリフ。
Get outta my room!(部屋から出ていけ!)
「outta」は「out of」がくっついたもので、元は「Get out of my room」。
また、スケボーで遊んでいる子どもに「どけ!」と言われるシーンでは、
Gedoudda the way!
と怒鳴られますが、これは「Get out of」までが一つの音になってしまっている例で、元は「Get out of the way!」。「Gedoudda here!(ここから出ていけ!)」という感じでよく使われます。
『めぞん一刻』第 1 巻には、他にも以下の例があります。
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| 伊東美咲主演のドラマ化を記念して発売された新装版も。こちらはオリジナルの日本語です。 |
【表記がくだけたもの】
'em → them
'bout → about
doin' → doing
somethin' → something
'cause → because
y'know → you know
'scuse me → excuse me
'sokay → it is okay
【表記と発音がくだけたもの】
kinda → kind of
gonna → be going to
wanna → want to
dunno → don't know
gimme → give me
lemme → let me
whaddya → what do you
【語句がくだけたもの】
ya → you
yeah, yep, yup → yes
nope → no
ain't → am/are/is not
ドタバタコメディで学ぶ英語の擬音
『めぞん一刻』のようなドタバタコメディは、英語の擬音を学ぶのにもってこいです。擬音はドラマや映画のスクリプトにもよく出てくるので、知っておくと便利です。以下に、頻出擬音をまとめました。
slam → 「ピシャッ」とドアを閉める音
stab → 「グサッ」 心が傷ついた時の擬音
pop → 「ポン」「パッ」 電気がついたりした時の軽い音
zoom → 「ブーン」「ビューン」 速く走る時の音。車や飛行機の擬音としてよく使われます。
glub → 「ゴクゴク」 ビールを飲むシーンで使われていた擬音。「gulp」も同じような擬音で、五代が緊張して唾を飲み込みシーンでよく使われています。
thud → 「ドサッ」とモノが落ちる音。日本語と似ていますが、音の順番が逆なのが面白い。
このような擬音は、ほとんどが動詞としても使われます。日本語は、「ゴクゴクと飲む」のように擬音を副詞のように使いますが、英語は「He quickly gulped his beer.」のように動詞自体に音が含まれているので、日本語に比べて擬音語が少ないのですね。
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