世界遺産関連情報

更新日:2009年07月07日

速報! 2009年新登録の世界遺産全リスト!!

2009年6月22〜30日までスペインのセビリアで行われた第33回世界遺産委員会。「ドレスデン・エルベ渓谷」がリストから抹消された一方、新たに13の新世界遺産が誕生した! 今回はその内容を速報でお伝えする。

新世界遺産全リスト(日本語仮訳付)

第33回世界遺産委員会で新たに決定した13件の世界遺産をすべて紹介しよう。今回は11件の文化遺産と2件の自然遺産が登録され、1件が抹消されたため、世界遺産は計890件、うち文化遺産が689件、自然遺産が176件、複合遺産は変わらず25件となっている。なお、英語名はユネスコの公式サイトから抜粋した正式名称ながら、日本語訳はガイドによる仮訳で、正式な名称ではない。

■ポントカサルテ水路橋とその運河
Pontcysyllte Aqueduct and Canal
イギリス、2009年、文化遺産(i)(ii)(iv)
産業革命期に造られた長さ18kmの水路と運河。トーマス・テルフォードの作品で、鉄とレンガを用いた橋の美しさ、革命的構造から傑作の声が高い。

■ドロミテ
The Dolomites
イタリア、2009年、自然遺産(vii)(viii)
アルプス山脈の支流となる北イタリアのドロミテ山脈。カルストが浸食され、あるいは氷河によって削られた断崖絶壁が特徴で、鋭く切り立った18の頂を持ち、美しい景観を見せている。最高峰は3,342mのマルモラーダ。

■ワッデン海
The Wadden Sea
オランダ/ドイツ共通、2009年、自然遺産(viii)(ix)(x)
オランダからデンマークにかけて広がるワッデン海は、海岸伝いに湿原、砂洲、草原、干拓、砂丘、河口が広がり、アザラシや渡り鳥をはじめ多彩な動植物層を見せている。一部はラムサール条約登録地でもある。

■ラ・ショー・ド・フォン、ル・ロックル時計製造都市計画
La Chaux-de-Fonds / Le Locle watchmaking town-planning
スイス、2009年、文化遺産(iv)
スイスのヌーシャテル州のラ・ショー・ド・フォンは、17世紀からの歴史を持つ時計職人の街。もともと農業に向かない街で、それゆえ工業が発達し、澄んだ水と空気が精密機械の製造に適していた。

■ヘラクレスの塔
The Tower of Hercules
スペイン、2009年、文化遺産(iii)
スペインのガリシア州、ア・コルーニャにある現存するローマ時代唯一の塔。高さ57mの断崖の上に立てられた30mの塔(現在は55mまで拡張)で、グレコローマン式の美しいたたずまいを見せている。

■ストックレー邸
Stoclet House
ベルギー、2009年、文化遺産(i)(ii)
ブリュッセルにあるアドルフ・ストックレーの別邸で、ウィーン工房を主宰したオーストリアの建築家ヨーゼフ・ホフマンの傑作。アール・ヌーヴォーの転換点ともいえる作品で、内部はクリムトの壁画などで装飾され、外観・内観とも見所が多い総合芸術作品となっている。

■シューシュタル、歴史的水利施設
Shushtar, Historical Hydraulic System
イラン、2009年、文化遺産(i)(ii)(v)
紀元前の時代、エラム王国やアケメネス朝ペルシアの首都として繁栄したスーサ(現在はシューシュタル)。街を彩る豊かな果樹園や美しい滝はカールーン川から引かれたふたつの運河によって成立し、繁栄を支えていた。

■朝鮮王朝の王墓群
The Royal Tombs of the Joseon Dynasty
韓国、2009年、文化遺産(iii)(iv)(vi)
15~20世紀に伝わる李氏朝鮮の王墓群で、美しい丘の上に点在する18か所に40の墓が収められている。王朝の王陵が欠けることなくそろっている例は世界唯一とも言われている(北朝鮮にあるふたつの王陵は世界遺産に含まれていない)。

■スレイマン・トゥーの聖山
Sulamain-Too Sacred Mountain
キルギス、2009年、文化遺産(iii)(vi)
シルクロードの中継点として東西をつないだ要衝で、オアシス都市として栄えた。そのランドマークがスレイマン・トゥーで、山はイスラム以前から聖山として崇められており、イスラム教が入って以降もモスクが建てられ、聖地として信者を集めていた。

■五台山
Mount Wutai
中国、2009年、文化遺産(ii)(iii)(iv)(vi)
中国三大霊山で、また中国四大仏教名山でもある五台山。仏教が広まった北魏の時代に数々の寺が建てられ、以来仏教の聖山として知られるようになった。最高峰の葉頭峰(3,058m)をはじめとする5つの峰からなり、47の寺が建ち、500以上の仏像が収められている。

■カラル・スーペの聖なる街
The Sacred City of Caral-Supe
ペルー、2009年、文化遺産(ii)(iii)(iv)
ペルーの乾燥した海岸地帯に残るアンデス文明最古の遺跡のひとつで、土でできたプラット・フォームやピラミッド状の石造建築、記念碑などが見つかっており、時代は紀元前3,000年にまでさかのぼる。

■シダーデ・ヴェーリャ、リベイラ・グランデ歴史地区
Cidade Velha, Historic Centre of Ribeira Grande
カーボヴェルデ、2009年、文化遺産(ii)(iii)(vi)
リベイラ・グランデ(18世紀後半にシダーデ・ヴェーリャに改名された)は、15世紀にポルトガルによって建てられた熱帯地方ではじめてとなるヨーロッパ植民都市。城砦や教会を含み、前哨地として活用された。

■ロロペニの遺跡群
The Ruins of Loropeni
ブルキナファソ、2009年、文化遺産(iii)
ブルキナファソ、ガーナ、トーゴ、コートジボアールの国境付近に位置するロビ族のテリトリーにあるもっともよく保存された石壁群。古いものは1,000年以上の歴史があると見られている。
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この記事の担当ガイド

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長谷川 大

フリーの編集者・ライター。出版社で編集者として勤務したのち退職、世界一周の旅に出る。これまでの訪問国…

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