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細胞活性化のカギは ヨウ素

美しい髪を作るのに欠かせない栄養素といえば ヨウ素。沢山摂った方が良さそうだと思いがちですが、日本人には過剰摂取の心配がある?!摂り過ぎ注意のヨウ素のパワーと上手な摂り方を解説します。

小浦 ゆきえ

執筆者:小浦 ゆきえ

ダイエット食品・サプリガイド

ヨウ素の働き

ヨウ素
ヨウ素は海に囲まれた日本では豊富な栄養素
ヨウ素は別名ヨードとも呼ばれる微量元素(ミネラル)です。実は意外と生活の中で活用されていて、ヨードチンキやうがい薬の茶色の液体の正体は、このヨウ素なのです。
ヨウ素は、海水の中に豊富に含まれていて、海藻の中で濃縮されています。そのため、日常的に海藻(昆布・わかめなど)を利用してきた日本人にとっては意識しなくても摂れている栄養素なのです。

ヨウ素の一番重要な働きと言えば、甲状腺ホルモンの材料になるということ。甲状腺ホルモンは、体内のタンパク質合成やエネルギーの代謝を活性化させる命令を伝えるホルモン。つまり、このホルモンがなければ、新しい細胞を作るスイッチや、体を動かすエネルギーを作るスイッチがONにならないということなのです。

このヨウ素の量が多すぎても少なすぎても、上手に働いてくれません。
不足したり多すぎたりすると、どんなことが起こってしまうのでしょうか。

ヨウ素不足・過剰の症状

■ 不足
日本では、通常の食生活を送っていれば、ヨウ素不足の心配はありません。ただ、日本のように海に囲まれた国は世界的には少なく、大陸の内部や山岳地帯では、ヨウ素不足の症状が起こることは珍しくありません。そのため、地域によっては食塩にヨウ素を添加してヨウ素不足を予防しています。

甲状腺肥大・甲状腺腫
材料であるヨウ素が不足すると、甲状腺ホルモンを作ることができなくなります。そうすると、脳の下垂体からの甲状腺に『ホルモンを作れ』という命令(甲状腺刺激ホルモン)が何度も出されるのです。甲状腺は、能力を上げてヨウ素を集めようと頑張るのですが、それでもヨウ素が足りない…。この状態が続くと、甲状腺が肥大して甲状腺腫が起こります。

成長障害
甲状腺ホルモンが不足することで、成人では、皮膚のむくみ、声のかすれ、神経障害、皮膚の乾燥やひび割れ、毛髪が傷んで薄くなる、動きが鈍くなる、体重増加などの症状があります。子どもの場合、骨形成・聴覚・精神の発達などに遅延や障害が表れます。
また、母体のヨウ素不足は、胎児新生児死や不妊の原因となるだけでなく、生まれてくる子供のクレチン症(精神障害と神経系の障害を伴う成長不全)の原因にもなります。

日本でヨウ素不足となる心配は、ほとんどありません。むしろ、注意が必要なのは摂り過ぎのようです。

■ 過剰
ヨウ素の摂取量が多少増えても、健康な人であれば排泄する機能が働きます。ただ、ヨウ素過剰の食生活が長期間続くと、排泄機能が追い付かなくなり過剰症となってしまうのです。

甲状腺肥大・甲状腺腫
材料であるヨウ素が多すぎることで甲状腺ホルモンがどんどん作られます。甲状腺ホルモンの生産場所である甲状腺は生産量を増やすために、大きく膨れて能力を上げようとしてしまうのです。その結果、甲状腺腫が起こります。
症状が現れる原因は正反対の理由ですが、不足しても過剰でも結果として同じ甲状腺肥大がおきてしまうのです。

甲状腺機能亢進症
ヨウ素過剰で甲状腺が肥大し、必要以上の甲状腺ホルモンが作られると、体のいろいろな機能が加速されてしまいます。例えば、心拍数の増加・不整脈・血圧の上昇・多汗・手の震え・神経過敏や不安・睡眠困難(不眠症)・食欲の増進にかかわらず体重が減る・疲労や虚弱にかかわらず活動量が増える・いつも腸の働きが活発だがときどき下痢をする、などの症状がみられます。

市販の食品でも、即製昆布だし・昆布茶・海藻類の多量摂取を続けると過剰症が表れる可能性があります。実際に、海藻の多量摂取で過剰症になったという報告もあるのです。

新しい細胞を作るのに欠かせないヨウ素ですが、日本人は摂りすぎの可能性もあり。適量を見極めて摂りたいですね。
次のページでは、ヨウ素が豊富な食材
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