消費者金融大手「武富士」前会長・長男の香港移住が、(日本における)税法上の非居住者として認められず、このほど東京国税局から、個人としては過去最高額の贈与税申告漏れを指摘されました。
居住者・非居住者ということばをよく耳にすることと思いますが、「税法上の非居住者」についてをクローズアップします。
香港に海外移住
今回のケースをおさいらいしてみましょう。長男は、1997年に海外転出、香港在留邦人となりました。香港移住に際しては現地法人を設立、その代表を務めるとともに、当然ながら香港に住まいを構え、「香港居民」としての出入境(イミグレーション)が可能なIDカードも保有していました。香港にはベンチャー投資会社を2社設立したといいますから、その代表を務める長男は、投資ビザもしくはそれに準ずる就労可能なビザを取得していたと思われます。
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| 2・3月は贈与税確定申告の時期 |
そもそもこの事件は長男の海外転出と同時期に、前会長夫妻が個人名義で所有する武富士株を、夫妻らが設立したオランダの現地法人に売却したことに端を発します。
その後、武富士は東証1部に上場、オランダ法人の株価も上がりました。さらに夫妻らは、オランダ法人の株式90%を、香港在住の長男に贈与。国外財産にあたるうえ、贈与を受けた長男は日本の非居住者のため、その時点では贈与税の対象にはなりませんでした。贈与の時期は、99年の暮れのことだったといいます。