湿原を車窓から楽しむなら花咲線(根室本線)
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| 釧路駅で出発を待つ根室行き快速列車。 |
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| 車窓から眺める別寒辺牛湿原。 |
釧路湿原は、雄大すぎて、車窓からだけでは本当の魅力は分かりづらい。列車で通り過ぎるだけでは、ちょっと肩透かしを食らうかもしれない。その点、厚岸(あっけし)の先にある別寒辺牛(べかんべうし)湿原は規模もほどほどなので、車窓から充分に堪能できる。
釧路から根室行きの普通列車か快速列車(どちらも同じ車両で、わずか1両のディーゼルカーである)に乗ること40~50分で厚岸に到着する。ここからは車窓右側に注目したい。
まず、列車は厚岸湖に沿って走る。厚岸到着前に沿って走ったのは厚岸湾だったが、今度は湖だ。やがて、車窓の水辺の情景は、湖からそこへ注ぐ川に変わる。川と言っても草が生い茂る独特の風景であるが、走るにつれて誰の目にも湿原だと分かってくる。列車は別寒辺牛湿原の真っ只中を緩やかにカーブしながら進んでいく。
窓が開けられる車両なので、自然の空気を取り込むとよい。大抵は本土のねっとりした蒸し暑さとは無縁の、ひんやりした爽やかな大気が入ってくる。車両の前や後ろから線路を見てみると、沼地に同化しそうな枕木や雑草で覆われてしまいそうなか細い単線の線路が実に頼りなげだ。10分ほど走ると糸魚沢(いといざわ)駅だが、ここを過ぎれば湿原は終わりとなる。
この先にも霧の立ち込める原生林や日本離れした断崖絶壁の岬が車窓に現れ、根室まで退屈しない自然との出会いが待っている。
次のページでは、世界初となったエコ車両に体験乗車して、鉄道でエコを実感してみよう。