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開業20周年の青函トンネル・竜飛海底駅の旅

本州と北海道を陸続きにした青函トンネルが開業して、今年で20周年。近い将来、新幹線が通ることになるこの海底トンネルと、トンネル内にある海底駅の見学コースを紹介します。

執筆者:高橋 良算


1988年3月13日、本州と北海道とを結ぶ青函トンネルが開業しました。構想から開業まで半世紀にわたる大プロジェクトの海底トンネルも、今年で開業からもう20年。今後は、北海道新幹線の開業へ向けて新たなステージに入っています。

青函トンネルとは?


青函トンネル
青函トンネルの本州側入口(上り特急列車の最後尾より撮影)

八甲田丸
青函トンネルの開業と引換えに廃止となった青函連絡船。写真は、青森港に保存されている八甲田丸
青函トンネルは、青森と北海道を結ぶ全長53.85kmの海底トンネル。国鉄がJRに移行した翌年の1988年に開業、着工から24年を経て本州と北海道が陸続きになりました。

この青函トンネルを含む本州側の中小国駅から北海道側の木古内駅間を「海峡線」と呼びます。中小国駅があるのは青森県ですが、ここからはトンネルを含めJR北海道の管轄です。

トンネル内部は年間を通じて気温20度、湿度80~90%に保たれています。温度変化がないため、つなぎ目をすべて溶接した「スーパーロングレール」が使用されおり、その長さは52.570kmで世界一。レールにつなぎ目がないので、「タタン、タタン」という音がせず、青函トンネルに入った途端「コォーッ」という音に変わります。

また、将来新幹線を通す設計になっており、広い線路幅(標準軌)の新幹線用に、レールがもう一本敷けるような準備がされています。

青函トンネル
青函トンネルは、数本のトンネルで構成されている
トンネル工事では、本体のトンネルの他に、工事用のトンネルが複数掘られます。青函トンネルの場合は、列車が走行する部分の「本坑」、本坑に並行した「作業坑」、最初に掘られた「先進導坑」があり、そのほか地上とを結ぶ「斜坑」「立坑」という複数のトンネルで構成されているのです。

なお、海底といってももちろん海の中なのではありません。最深部では海面下140m、海底下100mという地中を走っています。




青函トンネルには、竜飛海底駅・吉岡海底駅という2つの駅が。そのうち竜飛海底駅の見学コースをご案内しましょう。 >>
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