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ノエルの意味は?フランス語の基本単語やクリスマスの過ごし方

「ノエル」というフランス語、意味はクリスマスです。では、サンタクロースは? フランスでの一般的なノエルの過ごし方など、クリスマス気分でノエルがらみのフランス語を勉強してみましょう。日本とは違う点、似ている点に着目するのも面白いです。

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

フランス語ガイド

ノエルの意味はクリスマス! ノエルを祝おう

ノエル気分をもりあげてくれるパリのショーウィンドウ

ノエル気分をもりあげてくれるパリのショーウィンドウ

12月の最大イベントといえば、クリスマス。フランス語ではクリスマスのことをNoël(ノエル)といいます。この言葉、日本においても、フランスの伝統的な薪の形をしたケーキ「ブッシュ・ド・ノエル」などでお馴染みですよね。それでは、サンタクロースやクリスマスツリーのことをフランス語でどう言うかご存じでしょうか?今回は、フランスでの一般的なノエルの過ごし方などのお話をまじえつつ、クリスマスがらみのフランス語をお勉強しましょう。
 
<目次>
 

簡単だけれど大事な単語:Noël (ノエル)

まずは、ノエルがらみの基本単語をみてみましょう。先ほどお話したようにフランス語でクリスマスといえば、Noël。発音も簡単ですし、とっても覚えやすい単語ですよね。ところで、このNoëlという単語には、実は、フランス語を勉強するにあたって覚えておきたい大事な規則が含まれています。それは、eの上にくっついている2つの「てんてん」。英語にはないこの綴り字記号は「トレマ」(tréma)とよばれるものです。

フランス語では、例えばaiという綴りは「アイ」という風に母音を別々に発音するのではなく、1音で「エ」と読むというふうな読み方の規則があります。この決まりに関してはまたの機会に詳しくご説明したいと思いますが、そうした母音の重なりに、この「トレマ」がくっついていると、母音を1音づつ切って発音することになります。つまり、フランス語で「しかし」という意味の単語はmais(メ)と読みますが、「とうもろこし」という単語はmaïs(マイス)と読みます。たかが、「てんてん」されど「てんてん」ですよ。

そんなわけで、これからNoëlがらみの単語をご紹介していきますが、Noëlのe上の「てんてん」はゴミではありませんのでお忘れなく!また、これまで「てんてん」とテキトーに呼んでいたかつての私のようなフランス語既習者の方は、「トレマ」という名称を覚えて下さいね。
 

フランス語におけるノエルがらみの基本単語

それでは、早速ボキャブラリーの増加に努めてまいりましょう。以下、簡単にノエルがらみの単語をまとめてみましたので参考になさってください。
 
  • Le père Noël ル ペール ノエル/サンタクロース
  • Sapin de Noël(m)サパン ドゥ ノエル/クリスマスツリー
  • Veillée de Noël(f)ヴェイエ ドゥ ノエル/クリスマスイウ゛
  • Carte de Noël(f)カルト ドゥ ノエル/クリスマスカード
  • Couronne de Noël(f)クロンヌ ドゥ ノエル/クリスマスリース
  • Bûche de Noël(f)ビュッシュ ドゥ ノエル/薪の形のクリスマスケーキ

※日本では「ブッシュ・ド・ノエル」とよく言われますが、フランス語では通常「u」というアルファベット表記は「ユ」と発音しますので、ビュッシュ ドゥ ノエルという発音のほうが正確です。

※フランス語には男性名詞と女性名詞の区別があり、今回はサンタクロースのみフランス語の定冠詞le(ル)(英語のtheのようなもの)をつけた表記としています。その他の名詞に関しては(m)が男性名詞(f)が女性名詞を表します。

ほとんどの単語にde Noëlとくっついていますが、deはフランス語で「~の」という意味を表しています。ノエルがらみの単語は、まだまだいろいろありますが、辞書をお持ちの方は、まずは上記の単語の細かい意味を調べてみられるとおもしろいですよ。
 

フランス人はどんな風にノエルを過ごすの?

では、フランス人はいったいどんな風にノエルをお祝いしているのでしょうか?結論から言えば、家庭や宗教によって異なります。あたりまえといえば、あたりまえですよね。ここで、ご紹介するのはあくまでも私の友人に教えていただいたクリスマスの過ごし方ですので、一例として読んでいただければと思います。

「catholique(カトリック)の家庭では、普通クリスマスイウ゛の日に、la messe(ラ メッス/ミサ)にでかけます。普通は夜中に行われるミサですが、19時頃から開始されるenfants(アンファン/子供)用のミサもあります。ミサから帰った後、ツリーの下におかれたles chaussures(レ ショスュール/靴下)の中にあるles cadeaux(レ カド/プレゼント)を開けます。子供がサンタクロースを信じているかどうかは家庭によって異なります。

それから、食事。好みにあわせて、いつもよりゴージャスなvin(ヴァン/ワイン)や、huîtres(ユイットル/牡蠣)、 foie gras(フォアグラ)、 boudin blanc(ブーダン ブラン/牛乳と鶏肉のソーセージ)といったようなごちそうをいただきます。もちろん、おいしいdessert(デセール/デザート)も忘れてはなりませんよ」

と、まずはクリスマスイヴの過ごし方をご紹介しましたが、完璧に日本の大晦日パターンですね。
 

フランスのノエルは日本のお正月

それでは、今度はクリスマス当日の過ごし方をみてみましょう。これまた、日本のお正月パターンを思わせる内容です。

「24日は、基本的には家族だけで過ごすのですが、翌日はgrands-parents(グラン パラン/祖父母)や親戚一同が集まります。プレゼント交換をした後で、またまた大食事会。伝統的なメニューとしては、dinde farcie(ダンド ファルシ/詰め物をした七面鳥)や chapon(シャポン/高価な鶏肉)やその他の家禽類、bûche de Noël(ビュッシュ ドゥ ノエル)などが食卓に上ります。お祝いは1日中続き、食事も長時間おこなわれます」

この家族の間で行われるプレゼント交換が、おそらくは、日本とは一番異なるところでしょう。先日パリに滞在したときも、ちょうどノエル前ということもあって、それはそれはものすごい量のプレゼントを買い込むフランス人たちに遭遇しました。大人も子供もみんなでプレゼント交換。さすがに、ものすごい金額になるらしく、最近は大人同士のプレゼント交換はやめようという決定をする家庭もあるようです。お金がかかるという点でも、フランスのノエルと日本のお正月は似ているかもしれませんね。

それでは、最後にみなさんへのメッセージをかねて、大事な一言、「メリークリスマス」をフランス語で覚えていただきましょう。

Joyeux Noël ! (ジュワイユー ノエル)
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