節約/光熱費の節約

エアコン節電のカギ ~設定温度と扇風機~

エアコンは設定温度を1度上げただけで10%の節電ができます。扇風機を併用して設定温度を上げるだけで消費電力の節約効果も。省エネを心がけてみましょう!

和田 由貴

執筆者:和田 由貴

節約ガイド

エアコンの設定温度は28度

エアコン
エアコンで快適な夏を過ごしたい。でも電気代は心配ですよね。
皆さんがお使いのエアコン、冷房時の設定温度を何度にしてありますか。推奨される冷房の設定温度は28度。でも実際暑がりの人に28度の設定温度で涼しいかといえば、ちょっと微妙なところかもしれません。

暑いのを我慢するのはイヤ、でもエアコンの電気代は気になる。なので快適に過ごしつつ、いかにエアコンの設定温度を控えめにできるのかというのが、エアコン節電のポイントになるのではないでしょうか。


温度設定による節電効果

エアコンの温度設定は、消費電力に大きく関わります。冷房の場合、1度設定温度を上げただけで、約10%の節電になるというから大きいですよね。では具体的に金額にした場合、どのくらいの差が出るのでしょうか。

●エアコンの使用期間は日本冷凍空調工業会の基準に従い夏季(6月2日~9月21日の112日間)を想定
●使用するエアコンは5年前の機種の平均(冷房能力2.8kw(8~12畳相当))の冷房時消費電力(718W)を想定(省エネルギーセンター『省エネ性能カタログ2001.6』より)
●電気料金は1kwh=22円として計算
●毎日8時間使用した場合を想定

上記の条件で試算した場合、ひと夏にかかる電気代は14,153円になります。そして設定温度を1度上げて使用した場合、その10%にあたる1,415円が節約できるという計算になります。

ですが実情としてどこのご家庭でもエアコンが1台のみということも無いでしょうし、就寝時にも使用したりしている場合には、この想定時間よりもずっと長く使用しているのでは無いでしょうか。またこの条件の機種よりも古い機種の場合は、さらに消費電力が大きいことが考えられますので、実際のところこれよりも金額は大きくなりそうです。

節電と快適の両立

設定温度を上げれば節電になるのはわかっているけれど、あまり涼しく感じないためつい温度を下げてしまいますよね。逆を言えば、涼しく快適に過ごせるならば、ある程度設定温度を上げてしまっても良いということになります。

そこでぜひ利用していただきたいのが扇風機です。

人は風がある状態と無い状態では、体感温度が2度くらい違うといわれています。冬の寒い日、同じ気温なのに風の強い日と無風の日では、前者の方がより寒く感じるのはそのためです。ですからエアコンを付けている時も、同時に扇風機を使用し、適度な風を感じる事でより涼しく感じるのです。

ですがこのように扇風機の同時使用をお勧めすると、エアコンも使用して扇風機も使用したら、逆に電気代がかかりそうという疑問を持たれることがあります。でも大丈夫。扇風機の消費電力はエアコンに比べればごく微量なのです。実際にどのくらい電気代がかかるかというと1時間の使用で約0.7円ほど。(扇風機の平均的な機種30~45W程度の製品で試算)

上の項で試算をしたエアコンの場合は、1時間の使用で約16円。設定温度を1度下げればその10%の1.6円節約できますので、扇風機を併用した方がずっと節約効果が高いといえますね。




今年の夏も暑そうです。エアコンを使用しないで過ごすというのはかなり厳しい暑さですので、上手に使いつつ、快適な節電を心がけましょう。


参考
・省エネルギーセンター『省エネ性能カタログ』
・東京電力「でんこちゃんのなるほど省エネ!なっとくBook」
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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