文章:中田 達也(All About「TOEIC・英語検定」旧ガイド)
前回のクローズアップ
「TOEIC満点で英会話力ゼロ!?」では、TOEIC等の英語検定試験が受験者の英語力を正しく反映できない理由として、「1.測定できる分野が限られて/偏っていること」と、「2.運の有無が評価に影響すること」という2つの理由を挙げました。今回は、第三の理由である
「受験テクニック」についてです。
3、英語力がなくてもテクニックで高得点が取れる!
資格試験が受験者の総合的な英語力を正しく反映できない最後の理由は、
テクニックで英語力の不足を補うことが出来る、ということです。英語の資格試験に限らず、どんな試験にでも普通小手先のテクニックというものは付き物で、それらを駆使すれば受験者は自身の学力不足を補うことが出来ます。
三択/四択の問題が試験のほとんどを占める英語検定試験では、その傾向がより顕著になるのです。
テクニックの有無が得点の開きに最も顕著に表れるのが、TOEICやTOEFLの文法問題です。たとえあなたが大学受験の英文法書を完璧にマスターしたとしても、TOEICやTOEFLの文法問題で全問正解することはなかなか出来ないでしょう。なぜなら、これらの試験の文法問題には、「この単語に下線が引かれていたら○▲があやしい」というような、
型にはまったパターンが幾つかあるからです。
これのパターンを知ってさえいれば、選択肢を吟味しないでも、問題を見た途端に自動的に正答に辿り着ける場合があります。
逆に言えば いくら英文法について勉強したとしても、パターンに分析するというテクニックを使わずに自己流でやっている限り、文法問題の得点は伸び悩んでしまうのです。パターンを知らずに自己流で解いているために、「なんとなく正解っぽいもの」しか選ぶことが出来ず、結果も正解したり正解しなかったりになってしまうからです。
私もはじめてTOEFLを受験したとき、文法スコアが68点中57点で他のセクションの足を引っ張っていました。そこで自己流に文法をやったのですが、2回目のTOEFL受験一週間前の模擬試験でも、文法は相変わらず57点で一向に上がっていませんでした。

そこで、
「TOEFL test620点」という参考書に偶然出会いやってみたのですが、この本には文法セクションの頻出のパターンが詳細に解説されていました。そして、一週間後に本試験を受けてみると、
模擬試験では57点だった文法の点数が一気に満点の68点へと跳ね上がり、全体的に30点も得点がアップしたのです。
その一週間で特に新しい文法事項も学んでいないし、「文法力が上がった!」という実感もなかったにも係わらず、元々「TOEFL文法57点」の私の文法力は、「TOEFL文法68点」と判断されたのです。つまり、パターンに分類すると言うテクニックさえ知っていれば、
本来なら57点の文法力しか持たない人でも、満点の文法力を持つ、と判断されることがあるのです。
パターンに分析するというテクニックを身につけるのに最良の方法は、TOEICやTOEFLなどの資格試験対策専門校に通うことでしょう。これらのスクールでは文法セクションで頻出するパターンを体系化して教えてくれるので、短期間でスコアが大幅にアップすることがあるのです(詳しくは、
「正しい英会話スクールの選び方」 をご覧下さい。また、スコアアップに役立つスクールを集めた
リンク集はこちらです)。

英会話スクールに通う時間もお金もない!、という方には、資格試験対策専門校の講師陣による文法書を使っての学習がお薦めです。TOEFLには、既にご紹介した
「TOEFL test620点」という良書があります。また、
「TOEFL test620点」はどちらかといえば上級者向けですが、
「はじめてのTOEFL」という入門ヴァージョンも出ていますので、こちらはTOEFLをはじめて受験される方にお薦めします。
TOEICには、同じく長本先生が書かれた
「TOEIC文法急所総攻撃」や
「TOEIC文法鉄則大攻略」などがお薦めです。
しかし、テクニックを使いこなせるか、使いこなせないかだけで、同じ人の文法力が57点とも68点とも判断されてしまうのですから、TOEICなどの試験が学習者の文法力を正確に反映していると言うことはできないでしょう。TOEICやTOEFLの文法セクションで判定できる文法力とは、小手先のテクニックである程度ごまかせる程のものなのです。
次ページでは、英検一級で役に立つテクニックをご紹介!