文章:望月 愛生(All About「中国語」旧ガイド)
第57回ベルリン国際映画祭金熊賞(グランプリ)受賞作品
「トゥヤーの結婚」2008年2月に日本公開!
2007年のベルリン国際映画祭で金熊賞(グランプリ)は、中国内モンゴルでたくましく生きるヒロインの頭上に輝きました。ベルリン国際映画祭といえば、1987年コン・リー主演・張芸謀(チャン・イーモウ)監督作品「紅いコーリャン」以来19年ぶりです。
来月より日本でも公開されるこの作品に注目してみました。

■
「トゥヤーの結婚」公式サイト(予告動画などが見られます)
2月23日(土)よりBunkamuraル・シネマにてロードショー
他全国順次公開
原題:「図雅的婚事」
英題:Tuya’s Marriage
主演:ユー・ナン(余男)
監督:ワン・チュアンアン(王全安)
脚本:ルー・ウェイ(『さらば、わが愛/覇王別姫』『活きる』)
撮影:ルッツ・ライテマイヤー
2006年/中国映画/35mm/カラー/96分/ドルビーSR/アメリカンヴィスタ
■あらすじ遊牧民として暮らすトゥヤー。彼女の家族は、夫、2人の子供、そして生活の糧となるたくさんの家畜…しかし夫は下半身麻痺、子供もまだ幼く、生活を維持するための労働はトゥヤー1人にかかっているのが現状です。
幼馴染の隣人、センゲーは浮気症な自分の妻に振り回され、妻にお金を持ち逃げされたり、飲んだくれたりしつつも、トゥヤーの生活を気にかけ、何かと手助けをしますが、それも焼け石に水です。
砂漠化が広がる中での放牧、10キロ離れた井戸への水汲み、厳しい自然環境…重なる重労働で彼女の体も限界に近づきます。
肉体労働ができない夫はトゥヤーに離婚を申し出ますが、夫を見捨てられないトゥヤーはある条件を出します。周囲は彼女の条件に驚きますが、トゥヤーはガンとして譲らず、トゥヤーの条件を飲む形で離婚が成立します。
離婚したトゥヤーのもとに次々と求婚者が訪れますが…トゥヤーの選択は?そして別れた夫、新しい夫の心中は…?
ついに、トゥヤーが新しい夫と結婚する日がやってきました。
■一口メモヒロインのユー・ナン(余男)は、コン・リー、チャン・ツィーイーに続く国際派女優としての活躍が期待されています。彼女の夫バータル役、幼馴染で隣人のセンゲー役は実際に遊牧民として生活している人がキャストに選ばれました。
広がる砂漠化による環境劣化のため、中国政府は「生態移民」という遊牧民の強制的な移住政策を推し進めていますが、この映画のロケ地となった場所も、撮影終了後には地元遊牧民は移住させられてしまいました。
ガイド望月のレビューをお届けします。