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ニコン D40がベストセラーになれたワケ

手ぶれ補正機構もなく、ゴミ取り機能もなく、600万画素と比較的画素数は低く、そして使えるレンズも限られている。そんなニコンD40が06年の年末から大ベストセラーになった理由とは?

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

D40が大ベストセラーとなりえた理由とは?

2006年の年末に発売され、瞬く間に大ベストセラーになったニコン D40。
去年末から今年を通じてもっとも売れたデジタル一眼レフのひとつであることは間違いない。
今年の3月には派生上位機ともいえるD40xが発売されたほどだ。

大ヒットとなったD40。そのワケとは?

なぜ、これほどまでにD40(およびD40x)が受け入れられたのか、その理由を考慮してみた。
まず、画質のよさが前提としてある。
そもそもD40に搭載されているCCDは2002年に発売されたD100、2004年に発売されたD70、2005年に発売されたD50に搭載されたものとほぼ同一(地味に改良されてはいるだろうが)であり、特性を知り尽くされたものだ。
CCDが非常に枯れた部品であるためにその画質を最大限まで発揮できたと思われる。

しかし、D40にはいくつかの弱点が……

しかし、画質はいいもののD40にはいくつかの弱点が存在している。
まず、レンズの選択肢が極端に狭められている。D40ではモーターが搭載されていないレンズではオートフォーカスが使用できない。
手でピントを合わせるマニュアルフォーカスは使用できるのだが、現実的には多くのシチュエーションで使えないと言ってしまっていいだろう。

かなり多くのレンズがD40ではオートフォーカスを使用できない……。

現状でオートフォーカスが使用できるレンズは、ほとんどがズームレンズとなっている。
画質がよいとされる単焦点レンズでオートフォーカスが使用できるのは、筆者の知るかぎりではシグマの30mm/F1.4のみである。

また、その他にもボディ内手ぶれ補正機構がないことや、ゴミ除去機能がないことも弱点点として挙げてもいいだろう。
時期的に顔認識機能や液晶ディスプレイを見ながら撮影できるフルタイムライブビュー撮影機能なども搭載されていない。

しかし、これらの弱点を補ってあまりあるほどの、ユーザーにとっての訴求点がD40にはあるのだ。
その訴求点とはどのようなことだろうか?
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