コンチネンタル航空の新提案──
「ビジネスファースト」が問いかけること
秀島 各社のシート構成は今後、間違いなく変わっていきますよ。現にファーストクラスの需要がいま確実に減り始めている。バブルがはじけたこともあるでしょうが、やはり大きな理由は、ビジネスでもファースト並みに十分くつろげるようになったこと。そこまでビジネスクラスが進化した。反対に、これだけ飛行機に乗り慣れた人が増えてくると、もう従来のエコノミークラスには満足できなくなる。私もニューヨークなどへ向かう長時間フライトで何度もエコノミーを利用しましたが、いま考えると、よく耐えられたなと思います(笑)。
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| 「従来のエコノミークラスは、はっきり言って異常でしたよ」(秋本) |
秋本 従来のエコノミーのスペースは、はっきり言って異常でしたからね。
秀島 異常なものは当然、正常なものに変わらざるをえない。たとえばニューヨーク便では、ファーストクラス12席、ビジネスクラス200席、残る50席をエコノミークラスといった構成で運航するエアラインが主流になりつつある。ビジネスを中心に構成したほうが利益も上がるという数字が出ているのでしょう。
秋本 エコノミークラスでも、従来のものよりワンランク上げた「アッパー(上級)エコノミー」を設定するエアラインも出始めましたね。私も最近はエコノミーのシートが苦痛で、とくに長距離路線ではとても我慢できませんが、アッパーエコノミーならまあいいかなと思いますね。
秀島 いいスペースを提供してくれるエアラインに乗客が流れるという傾向は、もう止められないと思います。従来のクラスを見直し、スペースの競争に勝つことが確実に成功への道につながっていくでしょうね。
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| コンチネンタル航空は独自の「ビジネスファースト」を開発。 |
秋本 クラスの見直しといえば、前に話したコンチネンタル航空では、90年代の初めにすでにファーストクラスの将来性は低いと判断していたようです。それで独自の「ビジネスファースト」というクラスを開発し、エコノミーとビジネスファーストの2クラス制に変えた。ビジネスの料金でファーストのサービスを提供する、というのがビジネスファーストのコンセプトです。それが成功していることは、リピーターが非常に多いことでもわかりますね。私も次にニューヨークかテキサスあたりに飛ぶ際は、ぜひ体験してみようと思っています。
秀島 スペースに対する旅客ニーズが明確になりつつあるなかで、ボーイングも次世代機開発のコンセプトを変えざるを得なくなったというのが現状です。エアバスA380の対抗機種としてジャンボ機のアドバンスタイプ開発を発表したのもその一つだし、また787型機も当初の構想よりはワイド型の設計に変えている。エアバスとボーイングのバトルの行方も、利用する側にとっては非常に興味深いところですね。
秋本 そうやっていろんな角度からエアラインを評価してみると、旅の楽しみもより広がる気がします。これからの時代は、うちの特徴はこれだと明確に個性を訴えられるエアラインこそが、確実にファンを増やしていくのでしょうね。
ゲスト・プロフィール / 秀島 一生(ひでしま いっせい)
日本航空の国際線チーフパーサーとして30年乗務後、1998年より航空評論家・旅行評論家としての活動をスタート。航空機事故やハイジャック事件の際にはフジテレビ「スーパーニュース」「めざましテレビ」「特ダネ!」や、テレビ朝日「報道ステーション」、TBS「ブロードキャスター」他のテレビ・ラジオ番組に出演。エアライン評論の第一人者として、幅広い経験と視点をもとに独自の評論活動を展開している。
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