文章:秋本 俊二(All About「世界のエアライン」旧ガイド)
B君 どう、「A380」の生産状況は?
A氏 順調だよ。2006年の初就航まで、もうあと5年しかないからね。
B君 超大型機というのが、ずいぶん話題になってるね。ボーイングのジャンボ(B747)をしのぐ大きさだっていうじゃない。
A氏 555人~800人を乗せることが可能なオール・ダブルデッキ(総2階建て)の飛行機で、個室やラウンジ、ジムなども装備できる。その辺が一番の特徴かな。いままでの旅客機の概念をくつがえす機種だと思っている。
B君 800人乗りで、個室やラウンジやジムもあり──か。なるほど、どうりで“空飛ぶホテル”なんて異名をもつわけだ。就航がいまから楽しみだね。正式な就航は、2006年のいつ?
A氏 3月。シンガポール航空がシンガポール~ロンドンと、シンガポール~成田への投入を予定している。ところで、そっちはどうなの? ボーイングは中型機「ソニック・クルーザー」の開発を発表したけど、大型機路線を転換したわけ? ずいぶん大きな“賭け”に出たようじゃない。
B君 たしかに、“ジャンボ機以来30年ぶりの賭け”なんて世間では騒がれているね。でも、今後の長距離路線での航空需要は中型機が主流になる、というのがうちの考え方。100人~300人乗りでも、コストを削減して便数を増やせば、これからの航空需要に十分対応できると見ている。長距離路線で運航時間が短縮できるという点もエアライン各社には魅力みたい。
A氏 「近音速機」という触れ込みけど、実際の速さはどのくらい?
B君 いまの最高速機の2割増しで、マッハでいうと0.98。東京─ニューヨークならいままでより2時間短縮できる。
A氏 これからますます大型の旅客機が求められるのか、あるいは中型機市場になるのか? そこは意見が分かれるところだね。