満を持しての登場、nanaco
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| 遂に今月23日から利用開始となったnanaco |
今月23日より町田市を除く都内のセブンイレブン、約1,500店舗で独自の電子マネー、nanacoが利用できるようになりました。来月14日からは関東、新潟、東北地方の一部、そして28日からはそれ以外の都道府県のセブンイレブンでも順次、サービスがスタートします。今後はグループ企業のイトーヨーカドー、デニーズのほか、グループ企業外にも提携の幅を広げていくとしています。
前ページでのマクロミルの調査では利用開始前にもかかわらず、nanacoは34.8%のユーザーが既に認知していて、そのうち55.2%のユーザーが利用してみたいと回答しています。
nanacoは既存の電子マネーの脅威となるか?
nanacoはEdyやSuica同様、カードとモバイルアプリの2種類が用意されています。しかし、EdyやSuicaが駅や多くのコンビニ、ショップやクレジットカード、銀行からチャージできるのに対し、nanacoのチャージは現時点ではセブンイレブン店頭で現金のみとなっています。
また、既存の電子マネーは現金でチャージするのみであれば個人情報の入力などはありませんが、nanacoを入手するためには必ず、個人情報の入力が必要になるなど、入手に関しても多少、面倒な点が多いのは普及に関して大きな問題の1つといえるでしょう。
しかし、nanacoで商品を購入した際に公共料金の支払いなど一部を除き、購入金額に応じてポイントが付与される仕組みになっていますので、セブンイレブンを多く利用するユーザーにとってはほかの電子マネーよりも魅力的なものとなりそうです。
さらに、今年夏からはチャージも前払い方式だけでなく、「
QUICPay」機能を搭載した後払い方式も導入し、利用できる店舗も来年2月までには2万店舗を目指しているということで、既に多くのユーザーを獲得しているほかの電子マネーにとっても同等、もしくはそれ以上のサービスとなる可能性を秘めています。
決済方法の選択肢が増えるのは本当に便利なのか?
イオンは今月3日、独自の電子マネーの名称をWAONとし、今月27日より関東、新潟の一部のジャスコ、マックスバリュ、イオンスーパーセンター、カルフールなど、約100店舗での利用を開始すると発表しました。今後はnanacoと同様に来年度中に全国に展開するイオンのショッピングセンターなど、約23,000店舗に拡大、そしてグループ外企業との連携も視野に入れて展開をしていくということです。
イオンでは今年2月よりSuicaとドコモのケータイクレジットiDの利用も可能となっていましたが、これにWAONが加わり、決済方法の選択肢が増え、ユーザーの買物満足向上を目指すとしています。セブン&アイも時期は未定ですが、いずれはEdy、Suicaなどもセブンイレブン、イトーヨーカドーなどで使えるようにしたいと発表しています。
しかし、決済方法の選択肢が増えるというのが必ずしもユーザーの満足度の向上になるのでしょうか?本来であれば1枚のカードでどこでも使えるというのが理想だと思います。
しかも、クレジットカードを複数枚持っている、また店舗によってそれぞれのポイントカードもあるというユーザーが多い現状で、さらにまた新たなカードが増えるというのはユーザーにとって選択肢が増えるということが満足度の向上に結びつくとは考えにくいでしょう。
これからの電子マネーは、各企業間の連携、提携がカギ
今回紹介した電子マネーは全てFeliCa(フェリカ)というソニーが開発した非接触型ICカードの技術方式を採用しています。それぞれが別々の方式を採用していればカードリーダーも全て別々のものが必要となりますが、そうではありませんので近い将来には1つのカードでどこででも買い物ができるようになる可能性はあります。
また同じ方式を利用しているため、仮にSuicaとPASMOを同じ財布、もしくは定期入れに入れて自動改札などを通ろうとすると、機械がどちらを読み込めばよいかわからずエラーが出てしまうという欠点もあり、そういった点からもユーザーの利便性を考えれば、企業側は早期の連携、提携が必須となりそうです。
PASMO、nanaco、WAONの登場によって、今年から来年にかけて電子マネーは一気に普及、拡大していくことが予想されます。そして交通、流通を始め、Edyでは既に導入されている社員証での利用など電子マネーの活躍する範囲はさらに広まっていくでしょう。
今後、電子マネーが認知、普及していけば、さらに様々な企業が独自の電子マネーサービスを開始していくでしょうが、最終的にユーザーに支持されるためには、独自、ユーザーの囲い込みにこだわらず、いかにほか企業とうまく連携、提携をしていけるかが鍵となりそうです。