公開プレイリストとは?
公開プレイリストとは、簡単に言うとユーザーが自分の好みの楽曲をWeb上に公開できるサービスのことで、日本ではiTunesで聞いた楽曲を公開できる
音ログ.jpや音ログ.jpの機能を一部利用し、iTunesや
レーベルゲートが提供している楽曲管理ソフト
SonicStageで聞いた楽曲も公開できるSNS「
PLAYLOG」などが有名です。またiTunesにも「iMix」というiTunes Music Storeで購入した楽曲を公開するスペースが用意されています。そしてPCと携帯電話で同様に楽曲の購入ができるサービスとして来月17日よりKDDI、沖縄セルラーがエキサイトと協業で始める、「
au LISTENMOBILE SERVICE(LISMO)」でもユーザーが自分のプロフィールページを持ち、プレイリストを公開できる機能を備えるそうです。
音ログ.jpやPLAYLOGなどは音楽配信サイトではなくコミニュティサイトですので直接、楽曲の購入はできませんが、自分と同じ楽曲を聞いているユーザーを検索、または自動的にリンクが貼られるため、自分に近い嗜好を持ったユーザーが瞬時にわかるという利点を持っています。この利点によって自分に近い嗜好を持ったユーザーが聞いている自分の知らない楽曲に興味を抱き、ひいてはそれがCDやデジタル音源の購入に繋がるという可能性も高まります
これはアフェリエイトや
アマゾンの商品ページに表示される「このCDを買った人はこんなCDも買っています」などに近いですが、一番違う点はユーザー同士が互いのプレイリストを閲覧し、好みの楽曲を探せる。つまりBtoCではなくCtoCであるという点。そして嗜好が近いユーザー、双方にとって新しい楽曲に出会えるという喜びを共有できるという点です。

今後は公開プレイリストによって新たな楽曲を知る機会が増えていくでしょう
サブスクリプションにこそ重要な公開プレイリスト
IT系ニュースサイト「CNET Japan」の
記事ですが、今年初めに公表されたハーバード大学とGartner Groupの共同調査によると、2010年までにオンラインでの楽曲販売の25%は消費者同士の推薦がきっかけとしたものになるという結果が出ています。また公開プレイリストはコミュニケーション重視、そしてユーザー参加による情報の充実などWeb2.0の概念に合致したもので、音楽配信のWeb2.0化にとってその中心的役割を果たすものとなりそうです。
先ほども述べたように、iTunes Music Storeにも確かに「iMix」という公開プレイリストサービスはありますが、仮に気に入ったプレイリストがあってもそれを聞こうと思えば、そのプレイリストの全ての楽曲を購入しなくてはなりません。しかし、サブスクリプション方式の場合であれば月に決まった金額を支払ってさえいれば、何曲聞いても追加料金はかかりません。この点で公開プレイリストはダウンロード販売のみのiTunes Music Storeの独走に歯止めをかける可能性を持ったサービスとしてサブスクリプション形式の音楽配信サイトには必須と言えます。
サブスクリプションとダウンロードの共存
アップルでは以前より音楽(映像)配信に関して、ユーザーがコンテンツを所有することこそが重要だと言っていて、サブスクリプション形式での音楽配信には否定的な態度をとっています。しかし今後、Webは2.0、3.0へと進化していくに従い、携帯電話、PCに留まらず、情報家電、カーナビなど様々なデバイスでも同様のサービスを提供していくようになります。例えばドライブに行く際、カーナビを通して契約しているサブスクリプション方式の公開プレイリストの中からその日の気分にあったものを選択して楽しむといったことも可能になります。つまり何百万もの楽曲が詰め込まれたジュークボックス(Web)を至るところで自由に様々なデバイスから取り出して聞ける(しかも低料金で)わけです。
勿論、アップルの「ユーザーがコンテンツを所有することこそが重要」という理念が間違っているということではありません。ユーザーは本当に気に入った楽曲であればサブスクリプション方式で聞くだけではなく、CD購入、もしくは音源をダウンロードし、自分の所有物にするでしょう。本来、サブスクリプション方式とダウンロード販売は敵対するものではありません。ユーザーにしてみれば用途に応じ、どちらかのサービスを使い分けられるというのが一番、便利なわけです。
アメリカでは今年1月にMTVがマイクロソフトと協力して新しいデジタル音楽サービス「URGE」を立ち上げると発表。そしてAmazon.comがデジタル音楽配信サービスに参入する準備を進めているというニュースもありますが、今後はiTunes Music Storeも含め、公開プレイリスト、ダウンロード販売、サブスクリプション方式。この3つをうまく融合し、柔軟に提供する業者のみがユーザーの支持を受け、生き残っていくでしょう。