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更新日:2005年04月28日

音楽も格安で手に入る時代に! 音楽配信ビジネスを考える

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これまで、音楽CDやMD等、いわゆる物理的なメディアに記憶された「モノ」で流通していた音楽ですが、これからは「音楽配信」によって「音楽そのもの」が流通することになります。

各社音楽配信サイトの戦略とは?

Apple社の「iPod」の成功により、音楽配信がビジネスとして成立してきました。
昨年から新規参入が相次いでいる音楽配信サービスに、新たに2社が参加しました。ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフーと、膨大なヒットチャートのデータを持つオリコンです。

ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」の音楽配信ビジネス参入

ヤフーは音楽配信サービス「Mora」を運営するレーベルゲートと提携し、2月24日から音楽配信サービス「Yahoo! ミュージックダウンロード」を開始。Yahoo! JAPANの「Yahoo! ミュージック」内にサイトを開設し、約7万曲を配信。レーベルゲートの「Mora」と同じ配信システムを利用(ファイル形式はATRAC3)し、決済は「Yahoo! ウォレット」を用いる。ヤフーは、他社を圧倒する月間約3900万人が利用するポータルサイトの集客力が最大の強みです。今まで利用したことがない多くのユーザーが音楽配信サービスに触れる可能性が高いと思われます。

膨大なヒットチャートのデータを持つオリコンも参入

音楽業界で長年「オリコンランキング」を提供しているオリコンは、音楽配信サービスの開始に向けて新会社オリコン・デジタル・ディストリビューション(オリコンDD)を設立。3月23日から10万曲以上の楽曲を用意して「ORICON STYLE」を開始しました。音楽ファン以外のユーザーも見る大手新聞社系のWebサイトにヒットチャートを掲載し、そこから楽曲を購入できる仕組みを導入する。
これまでの配信サービスにない試みとなっています。ランキングは購入動機を高める強力なツールとして注目です。


音楽制作サイドの問題点は?

ダウンロードという「無料感」がリンクしている方法での音楽販売ということになるので、そこには無料感を凌駕させるだけの動機・付加価値を要求されます。
つまり、コンテンツのクオリティが重要となってくる、さらには、コンテンツ制作のクオリティが求められる、ということです。しかし、予算には限度があります。 作り手としては好ましくない環境になっていくことが予想されます。

音楽配信でも、いままでシングルCDが1000円したものが、1曲200円、またはそれ以下で配信され、それが標準化されてきますと、%で印税をもらっている場合、シングルCDで10%=100円だった印税が、そのまま販売価格と同様五分の一の収入になってしまいます。
そうなってくると、量でカバーしなくてはなりません。

となると重要なのは、市場の確立と、マーケティングになってきます。一方、いままで好きな曲を聞くのに、1000円かかっていたのが、ダウンロードによって、1曲当たりのコストが気にならなくなります。
そうしますと「ちょっと気に入った曲」にまで触手がのびることになります。

結果、音楽業界としてのパイは増えていくかもしれません。消費者は、1曲当たりの金額をあまり気にすることなくダウンロードしていきます。楽曲の無料感を享受するのです。選べる音楽配信サービスの数が増え、その内容も改善されてきていますが、普及への足がかりとなるとどうでしょうか?。

現状2004年度の音楽配信サービス全体の年間売り上げは、音楽CD販売の0.2%程度となっています。
「自宅に居ながら好きなときに購入できる」とはいえ、結局、ユーザーが選ぶ基準は「価格」と「品ぞろえ」という2点になります。そしてそれは現状、ユーザーが満足できる状況にはまだまだありません。

価格に関していえば、音楽配信サービスで楽曲の価格は、おおよそ1曲200円前後。同じ曲を購入するなら、どのサービスを使っても価格はほぼ同一です。音楽配信なら1曲単位で購入できますが、CDレンタルの「アルバム1枚約300円」に比べるとかなり割高感は否めません。

品ぞろえに関しても、今のところ大手レコード会社の楽曲をまんべんなく配信しているのは「Mora」だけです。
「Mora」は、17社のレコード会社が出資するレーベルゲートがサービスを提供。そのため、レコード会社とのきずなが強く、品ぞろえも他社に比べてワンランク上です。

例えばソニー・ミュージックエンタテインメント(SMEJ)とエイベックスの楽曲は他社サービスではほとんど配信されていません。しかしながらその「Mora」でも、サザンオールスターズなど数名の国内大物アーティストの楽曲は配信できていません。 この品ぞろえに関しては今後増えていくことが考えられますが、価格においてはCDレンタルとの対比がポイントになると思われます。つまり、音楽配信サービスの普及には、「自宅に居ながらすぐ買える」というメリットを支持し、さらに「価格が高いと思わない」ユーザー層をどう取り込んでいくか、です。こうした点で、ORICON STYLEのような新たな試みがユーザーからどのような評価を受けるのかは、今後の音楽配信
サービスの成否を占う意味で大きく注目されるところです。

<次のページで音楽配信サイトリストを掲載しています。ご参考にしてください>

(執筆者:水上 浩一)

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