アンチエイジング/アンチエイジング基礎知識

しみの種類・原因・対策

透明な美白肌の大敵・しみにはおよそ10種類ほどあります。紫外線、角質汚れ、摩擦、加齢、血行不良、冷え、ストレス、疲労、ホルモンなどがしみの原因ですからしみの種類を確かめて正しいケアをしましょう。

宇山 恵風

執筆者:宇山 恵風

アンチエイジングガイド

美白の敵・しみの原因

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透明美肌を汚すしみの原因は紫外線、加齢、喫煙、酸化、血行不良、ホルモン不足など
真っ白い陶器のようなスベスベの白い透明な肌に憧れて、女性なら誰しも美白に励むものです。けれども次のような原因からしみやそばかすができはじめます。

■おもなしみの原因

  • 紫外線の刺激で黒褐色のメラニン色素の生成が活発になる
     
  • 加齢によって皮膚細胞の再生・修復能力が低下する
     
  • 喫煙によるビタミンCの破壊や、有害物質の影響で肌へのダメージが大きくなる
     
  • 睡眠不足、ストレス、慢性的な疲労などによって皮膚細胞のさび(酸化)が進む
     
  • 冷えなどによる血行不良によって皮膚細胞へ酸素や栄養が補給されず、老廃物も排出されずに肌を汚してしまう
     
  • ホルモン分泌の減少によって皮膚細胞の再生能力が低下する

10種類の主要なしみとは?

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しみの種類によって対策も予防法も異なります
しみは大きさや色、しみが発生した場所によって原因、予防、対策も異なります。こちらが主要な10種類のしみです。まずは自分が気になっているしみがどの種類に当てはまるかをチェックしてみましょう。

1. 角質汚れじみ……肌全体が黒ずんで透明感がなく肌色をくすんで見せる細かいしみ

2. ぼんやりじみ……頬、鼻の横、額などに左右対称にある色が薄めのしみ

3. 日焼け記憶じみ……頬骨やこめかみ周辺などにうっすら丸くできた平らなしみ

4. 肌荒れ記憶じみ……ニキビや肌荒れの跡にできたしみ

5. そばかす・・・・・・鼻や目のまわりにできる細かい斑点状のしみ

6. 強烈日焼けじみ……強烈に紫外線を浴びてできた花びら状のしみ

7. 摩擦じみ……皮膚を強くこすったり押したりして強い刺激を与えたときにできるしみ

8. 出っ張りじみ……頬やこめかみにできる茶色~黒っぽくて出っ張りのあるしみ

9. 青じみ……目のまわりや体にできる青っぽいしみ

10. 赤じみ……お酒を飲んでもいないのに頬や鼻が赤くなるしみ

1. 角質汚れじみ(くすみじみ)

角質汚れじみ(くすみじみ)の特徴と原因

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角質の汚れをとるにはピーリング効果大の洗顔剤をまずは試して
角質汚れによるしみは肌のターンオーバーが遅れて、古い角質が肌表面に付着したままになることで発生します。肌がざらざらして表面の滑らかさを失い、肌色も全体的に茶色や黒に沈んで透明感が失われます。

角質汚れじみ(くすみじみ)のケア方法

対策としてはまず肌の表面に付着した古い角質を取り除くことです。洗顔方法を見直したり、ピーリング効果の高い洗顔剤を使いましょう。肌を生み出す力が衰えている可能性もあるので、細胞を活性させるビタミンAやビタミンEなどの成分が入った美容液や、肌のターンオーバーを活発にするLシスチンやビタミンB2、アルファリポ酸、美白効果を高めるビタミンCなどのサプリメントがオススメです。

2. ぼんやりじみ(肝斑)

ぼんやりじみ(肝斑・かんぱん)の特徴と原因

頬骨、鼻の横、額などに左右対称にでき、色は薄めですが広い範囲に発生するしみを医学用語で肝斑(かんぱん)と呼びます。メラニン色素が広範囲に発生して沈着し、薄い色のしみを作るので、はっきりとした境界線がありません。

30歳以降の女性に多いのが特徴。女性ホルモンが関係しているといわれ、妊娠中やピル服用中もできることがあります。メラニンの産生を活発にする働きを持つ女性ホルモンの黄体ホルモン(プロゲステロン)は、妊娠中やピル服用中に多くなるので、しみができやすくなります。

ぼんやりじみ(肝斑)のケア方法

気にして強くこすったり刺激を加えるとしみが濃くなるので、レーザー治療などでは刺激を与えて逆効果になることも。皮膚の深部の真皮でメラニンが発生して起こった炎症を抑える「トラネキサム酸」という成分を含んだ飲み薬が2007年から市販薬として発売されています。紫外線をしっかりブロックすることも忘れずに!

気になったら皮膚科か美容皮膚科でも気軽に相談に乗ってくれるので、利用してみては?

3. 日焼け記憶じみ(老人性色素斑)

日焼け記憶じみ(老人性色素斑)の特徴と原因

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あなたは日焼けしたことを忘れても肌が覚えています!
30歳以上に多くこめかみや頬骨付近などの、ほかの部分よりも少し高く出っ張っているところに発生します。ここにできる1~2mmくらいの丸っぽくて凹凸のない比較的滑らかなしみが日焼け記憶じみ(老人性色素斑)。

30歳で老人と名のつくしみができるのは辛いですね……。若い頃に紫外線対策をせず、日焼けを放置してしまった人に発生しやすいしみで、薄茶色から黒へと徐々に色が濃くなっていきます。

日焼け記憶じみ(多い老人性色素斑)のケア方法

基本は「生まれたときから紫外線をブロックすること」。このしみの細胞は紫外線ダメージを記憶してしまい、増殖力を増した黒っぽいメラニン色素がどんどん増えています。初期のうちならば美白剤でも薄くなりますが、時間がたってしまったしみは、なかなか薄くなりにくいので、皮膚科・美容皮膚科でレーザー治療の相談を受けてみてはいかがでしょう。

4. 肌荒れ記憶じみ(炎症性色素沈着)

肌荒れ記憶じみ(炎症性色素沈着)の特徴と原因

肌荒れ記憶じみは「炎症性色素沈着」とも呼ばれ、ニキビや肌荒れなどの炎症のあと、脱毛や毛抜きによる刺激でできたかぶれのあとがしみとなったものです。傷跡に紫外線があたると、しみがどんどん濃くなるので日焼け対策をしましょう。

肌荒れ記憶じみ(炎症性色素沈着)のケア方法

このしみは、肌のターンオーバーがスムーズに行われれば薄くなって目立たなくなります。早めに目立たなくしたい場合は、ケミカルピーリングをしてターンオーバーを促進しましょう。ニキビや肌荒れなど肌が炎症を起こさないように最初から注意すればできないしみなので、日ごろからのスキンケアをこまめに行い、生活習慣も見直しましょう。

5. そばかす(雀卵斑)

そばかす(雀卵斑)の特徴と原因

鼻や目の周辺にできる細かい斑点で、遺伝による影響が大きいといわれています。紫外線の刺激で数が増えたり、色が濃くなったり、広範囲になったりするので、日焼け止めを利用して紫外線ブロックを怠らないようにしましょう。

そばかす(雀卵斑)のケア方法

レーザー治療でとることもできますが、再発することもあるので治療後は、しっかり日焼け止めをしてメラニンの生成を抑制しましょう。

6. 強烈日焼けじみ(光線性花弁状色素斑)

強烈日焼けじみ(光線性花弁状色素斑)の特徴と原因とケア方法

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急激で強烈な日焼けはしみ以外にも免疫力を低下させたり痛みを感じたりします。絶対に避けましょう
海水浴やビーチリゾート、冬の雪焼けなどで、強烈な紫外線を浴びた後にできる1~2mm程度の星や花びらのような形をした細かいしみです。顔、首、肩、背中、腕、胸などにできますが安定すると薄くなったり消えたりします。

強烈日焼けじみ(光線性花弁状色素斑)のケア方法

体の内側からメラニンの生成を抑制して紫外線ダメージを修復してくれよう野菜、果物、サプリメントでビタミンCをたくさん摂り患部を冷やしましょう。時間が経てば自然に薄くなりますが、気になる場合は皮膚科や美容皮膚科でレーザー治療を行うと早く目立たなくなります。

7. 出っ張りじみ(脂漏性角化症)

出っ張りじみ(脂漏性角化症)の特徴と原因

40歳以降にできやすいごく一般的な良性の腫瘍です。特徴は茶色や黒に変色したしみ部分がいぼのように盛り上がっています。全身にできますが、顔ではこめかみや頬骨に多いようです。大きさも5mm程度から数センチまでさまざま。

出っ張りじみ(脂漏性角化症)のケア方法

皮膚科・美容皮膚科のレーザー治療で切除することも可能です。紫外線の刺激で大きく目立ったり、濃くなったりするので注意しましょう。

8. 摩擦じみ(摩擦黒皮症)

摩擦じみ(摩擦黒皮症)の特徴と原因

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皮膚を強くこすったり押したりするとがんこなしみになることも!
皮膚をタオルで強くこすったり、刺激の強い服で皮膚を摩擦したり、かぶれたりしたときにできる黒っぽいしみです。顔の汗をタオルで強くぬぐったり、マッサージで肌を強く押したりしても、このしみができることがあります。強い刺激で皮膚の真皮までメラニンが入り込んでしまうため、容易に治らないものが多いので十分注意しましょう。

摩擦じみ(摩擦黒皮症)のケア方法

頑固な摩擦じみを作らないためには刺激に弱い敏感な肌を強く押したりこすったりしないように日ごろから注意すること。できてしまったらこするのをやめて、そっとしておくことが大切です。気になる場合は皮膚科・美容皮膚科の医師に相談しましょう。

9. 青じみ(太田母斑)

青じみ(太田母斑)の特徴と原因とケア方法

日本人に多い全身にできる青いしみで、子供の頃から思春期にかけてできやすく、目のまわりなどにあると青いくまと間違えてしまう場合があります。青じみ(太田母斑)は皮膚科・美容皮膚科でレーザー治療を受けることも可能で保険適応されます。

10. 赤じみ(赤ら顔・酒さ・毛細血管拡張)

赤じみ(赤ら顔・酒さ・毛細血管拡張)の特徴と原因

赤いしみの原因はさまざまですが、何らかの原因で顔の皮膚の下にある毛細血管に血液が充満して充血を起こすことによるものといわれています。お酒を飲んだり、お風呂上り、運動後、緊張、温度変化などで頬が一時的に赤くなること(赤ら顔)は誰にでもありますが、人によってはかなり真っ赤になったり、刺激がなくても過剰に反応して赤ら顔が長く続いたり(酒さ)、赤いぶつぶつしたしみや吹き出物のようなものが出たりします。また、赤くなった血管が皮膚の表面に浮き出て目立ったりもします(毛細血管拡張)。

赤じみ(赤ら顔・酒さ・毛細血管拡張)のケア方法


医師に相談してステロイド剤を塗ったり、レーザー治療で赤く浮き上がった血管やしみを除去することもできます。ニキビが赤じみの原因と関係することもあるので、ニキビができないようにスキンケアを行いましょう。

*しみの治療に関しては、皮膚科や美容皮膚科などの医療機関ごとに保険適用になる場合とならない場合がありますから、受診前に電話やメールなどで確認しましょう。基本的には病的なしみの治療に関しては保険適用される場合が多く、美容目的は適用されないことが多いようです。

【関連ページ】
・『遺伝子でわかる!? 肌老化としみの危険度』
・『しみ?しわ?毛穴?あなたの肌老化チェック』
・『間違いだらけの紫外線ケアで肌老化させない』
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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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