ビーチ/パプアニューギニア

随一のリゾート地、マダンに行ってきました パプア・ニューギニアを潜る

直行便で約6時間、日本からいちばん近い南半球、パプア・ニューギニア。リゾート地のマダンへ行ってきました。ギンガメにバラクーダの群れ、未知の海のダイビング情報をお届けします。

古関 千恵子

執筆者:古関 千恵子

ビーチガイド

パプア・ニューギニアと聞くと、秘境な匂いがプンプンしますよね。それが成田からの直行便ならわずか6時間、実は日本からいちばん近い南半球なのです。それでいて、まだ日本ではまだあまり知られていない。行ったらちょっと周囲に自慢できそうな、未知数のデストネーションのひとつかと、思います。そんなパプア・ニューギニア随一のリゾート地、マダンへ行ってきました。

マダンは首都ポート・モレスビーから国内線で約1時間。インドネシアのイリアンジャヤと接しているニューギニア島の北東、ビスマルク海(太平洋)に面しています。複雑に入り組んだ海岸線が続き、沖には大小の島々が点在。内海は鏡のように面ピタ、海から内陸を眺めれば、中腹に雲を抱いた山脈が控え、穏やかな景色が広がっています。

ここでは、目にするもの、あちこちに“初めて”が転がっています。シダ類がパラサイトした熱帯植物に溢れ、マダンクィーンと呼ばれる色鮮やかな蝶や、世界の7割が生息するとされるゴクラクチョウといった鳥など、専門家が涙して喜びそうな動植物の宝庫。そしてマダン名物のひとつといえば、フルーツバット。フルーツばかりを食べているコウモリなのですが、巨大なレインツリーの上にすずなりに留まっていました。何かを合図に一斉に飛び立つフルーツバットの群れに、ビクッと驚かされることもたびたび……。

500以上の少数民族からなるパプア・ニューギニアは、山の民、川の民、海の民からなる多民族国家。その中で、マダンは海の民。ビルビル村で見たシンシンと呼ばれる踊り(語源はsing singからきているとか)の装束には、貝殻などが多用されていました。

ダイビングの行き帰りで通り過ぎる村に立ち寄ってみると、こんな“うるるん”な村が残っていたのかと、感動してしまった次第で。好奇心いっぱいの子どもたちの笑顔に囲まれ、こちらが踊るふりをするとマネをしてくれたり。家は高床式で、サゴヤシで葺いた屋根、竹材を組んだ壁といった素朴なもの。洗濯物は何度も洗ってボロボロになっているけれど、それを大切に干している光景に、モノを大事にしなくちゃ、と反省させられることも。

そして、ダイビング。当初、マダンの海は期待しないでと言われ、言葉通りに受け取っていたワタシは、正直、衝撃を受けました。毎回、ギンガメアジやバラクーダの渦に囲まれ、20分くらい群れとからめられるのです。しかもツブがデカい!丸々と太っている。その上、大量。ギンガメアジは上から下から横からあちこちから眺められ、先頭のリーダー格と目が合えばどっちに進むのか、魚たちの意思さえ伝わってくるよう。

バラクーダはカラダをゆっくり回転させると、同じように回転してサークルに!その中心にいると、360度がバラクーダ。かなり荘厳な眺めでした。その脇でマダラやホオスジなどのタルミ系がボーッと群れを組み、カンムリブダイがガリガリとサンゴをかじり。

20m以浅でアオマスクやスミレナガハナダイ、10種を数えるクマノミ、浅瀬ではフリソデエビにピグミーシードラゴン、珍魚がうようよ。はじめてイナズマヤッコも見ました。

どのポイントもユメユメイロモドキやタカサゴが色鮮やかで、サンゴもがんばっている。ここマダンのダイビングスポットは、リーフの切れ目・パッセージをドリフトするのが基本スタイル。中性浮力が取れれば、初心者からOKだそうです。ちなみに、ここで紹介している水中写真は、一緒だった高砂淳二さんの作品です。今回の旅は、月刊ダイビングワールド6月号(5月10日発売)で紹介されます。

●ツアーに関して
PNGジャパン
TEL03-5226-7731
FAX03-5226-7669

●現地ホテル
マダン・リゾートホテル
MADANG RESORT HOTEL 
TEL〈675〉852‐2655
FAX〈675〉852‐3325
※日本人スタッフあり、ダイビングサービス併設


ジェイス・アーベン・リゾート
JAIS ABEN RESORT
TEL〈675〉852‐3311
FAX〈675〉852-3560
※日本人スタッフあり、ダイビングサービス併設
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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