聞かれる人が主役!
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| 最初は緊張していた部屋も、時間が経つにつれ、あちらこちらから笑いがこぼれ、なごやかに。 |
「制約の多い時代に育った方々なので、人前で自分の話をすることに慣れていなかったり、はしたないことだと思っている方も多いんですよ。だから最初は戸惑っている方が多いんです。
でも話を聞くことで、元気が出てきて、表情が豊かになっていくのが目に見えてわかるんです。押さえていたことや内に秘めていたことを聞いてもらって、リアクションがあれば、うれしいですよね。だってご本人が主役なんですから。」(瀧澤さん)
瀧澤さん自身、大学のときにヘルパーの仕事をし、施設の現場や在宅介護をされる方と接してきました。訪問先のお年寄りが、1人暮らしでも、家族と一緒でも、1日中、1人で誰ともコミュニケーションを取らないで過ごしている人があまりにも多いことを知り、ショックを受けたと話します。
「あるご家庭では家族が仕事で出かけた後、雨戸をピタリと閉めた家の中でお年寄りが1人で寝ていました。昼間なのに、真っ暗なんです。寝たまま、食べて、薬を飲んで、排泄して、それで1日が過ぎていくんです。笑いもしないし、怒りもしない。胸が痛みました。
誰かが声をかけて話を聞いてあげていたら、もっと違った日々が送れたはずなのにと思うんです。あのときのお年寄りにこの活動を届けたい。高齢者の方が、歩んできた豊かな人生を多くの人に知ってほしい。そんな思いで私自身も活動してきたような気がします」
話すことで元気になっていく
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| 小さな声をもらさずに聞こうとすると、自ずと距離が縮まります。こんなに近くで話す体験、家族とでもそうはありません。 |
日本の社会は、お年寄りにやさしいとはいいがたい社会です。“後期高齢者”なんていう勝手な呼び名をつけて、年をとって衰えた人という一方的な枠に押し込めがち。でもこうして、1人1人の人生を聞くことで、様々な生き方があって、豊かな経験の上に今があることに、改めて気づかされます。
「聞く方も、それぞれの方の人生のほんの一部を知るだけで、人生の大先輩として尊敬の念を覚えるんです。核家族化が進んでいて、おじいさん、おばあさんと話すことが少ないため、とても新鮮に聞こえるんです。おばあちゃん、カッコイイ!そんな気持ちになりますよ」と、瀧澤さん。
NPO“昭和の記憶”に限らず、聞き書きボランティアは、今とても人気の高いボランティアです。お年寄りの貴重な体験を書き留めていくためだけの活動ではなく、世代間の距離を縮め、聞く側も聞かれる側も共に元気になっていくなど、様々なきっかけと気づきを与えてくれているところに魅力があるのでしょう。
取材を通して、気が遠くなるくらい積み重ねられた個人の記憶によって歴史が作られ、その果てに今の自分がいることをしみじみ思ってしまったガイドでした。
NPO“昭和の記憶”では、全国の介護施設やデイケアーサービスなどで活動を展開中で、随時、参加してくれるボランティアを募集しています。新潟と山形にも支部があります。事前の準備や特別な知識は必要ありませんので、興味のある方は、ぜひ1度足を運んでみてください。詳細は、
NPO“昭和の記憶”事務局へ直接お問い合わせくださいね。
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