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これなら作文が得意になる! コボちゃん作文とは!?

講談社現代新書「国語のできる子どもを育てる」工藤順一著を読んでいたら、作文力を育てる良い方法が書かれていたのでご紹介します。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド


▲講談社現代新書【国語のできる子どもを育てる】工藤順一著

・・・こちらの本を読んでいたら、作文力を育てる良い方法が書かれていたのでご紹介します。

【コボちゃん作文】

著書の中で著者は作文指導そのものが、最近の小中学校では成り立たなくなってきた現状について述べています。それほど現在の子供達は、文字そのものを書かなくなってきているということです。

さてその現状を踏まえて、作文力を養う工夫として著者が考案したのが「コボちゃん作文」です。簡単に言うと新聞の四コマ漫画を読んで、その内容を短い文章で表すというものです。作文で真っ先につまづくのはその「題材」です。刺激の少ない日常で作文をしようとしても題材に困り、なかなか書き始められません。
作文の練習をする度にテーマを探すのは大変ですが、この方法なら新聞に毎日掲載されていますので題材に困ることはありません。

試しに小五の息子に試みてみたところ、漫画の起承転結の通りに説明しようとします。これでは通常の絵日記などによる作文と同じスタイルです。きちんとした日記が書けるためには、しっかりした視点が備わっていなくてはなりません。目的はこの視点を養うことなので、抽象度の高い文章力を磨くように目指します。

従ってこの方法の指導のポイントは次のようになります。

1.最初の分はできるだけ短く。
2.直接話法を間接話法で書く。
3.読点の打ち方を教える。
4.適切な修飾語が使う。
5.複雑なことは短い文を積み上げて説明する。
6.対照的な構造が書ける。
7.落ちや面白さを抽象的に書く。
8.出来事や理由と結びつけて人物の気持ちを表現する。
9.書き上げたら推敲する。

以上に留意しながら100字から150字程度の文を仕上げます。
この方法で単行本化された四コマ漫画を1冊練習すると、書くことについて苦労しなくなると著者は言っています。

いきなり原稿用紙に向かうのが難しい場合は、まず言葉で説明させて下さい。説明を聞いて、指導ポイントに照らし合わせながら、枝葉を切り落とし客観的な視点に立つことを教えてから書き始めた方が良いでしょう。

この方法の紹介を読んで、目から鱗が落ちる思いでした。作文指導というとすぐ日記や読書感想文を思い浮かべますが、これほど実践的で簡単に取り組める方法があったとは!みなさんに広くお勧めできる方法だと思います。

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