文章:吉原 克(All About「フリーウェア・シェアウェア」旧ガイド)
あまたと存在するフリーソフトの数々。はじめは恐る恐る使い始めたフリーウェアも、一度その便利さに気づくとあれこれたくさんインストールしてしまいがち。
でも、多すぎるフリーウェアの導入には問題があります。ここではフリーウェアが「不要」なケースとその見極め方の目安をガイドします。
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■フリーソフトが「要らない」ケースとは
フリーソフトが「要らない」ケースとは
フリーソフトを導入する必要がない場合・導入しないほうがいい場合をざっと箇条書きで挙げてみると……。
- OSの標準機能で提供されている機能を使えば用が足りる
- すでに似た機能を持つフリーソフトを導入済みである
- そのソフトを使うことによる“副作用”が大きい
- 有償版の購入を迫るような仕様になっている
といったケースがあてはまります。
具体的に1つずつみていきましょう。
OSの標準機能で提供されている機能を使えば用が足りるWindowsを例にとると、Windows98など旧来のOSには搭載されていなかった機能として「ZIP形式の圧縮ファイルの解凍」があります。そのため、ZIPファイルの解凍ソフトはフリーソフトの専売特許とばかりに重宝されました。
ところがWindows XPでZIPファイルの解凍機能が標準搭載されたことにより、少なくともZIPファイル解凍フリーソフトについては必要度が大幅にダウンしたといわざるをえません。
OSで標準搭載された機能に何があるかを普段から把握しておけば、なにもフリーウェアに頼らずとも実現可能な機能のためにわざわざフリーソフトを使う「取り越し苦労」をせずに済むわけです。
完全にOSの機能を理解する余裕はない、という人はたとえば、PCで実現したいことがあったらフリーウェアを探す前に
「Windowsの使い方」といったサイトのトピックを検索してみるだけでも有効です。
すでに似た機能を持つフリーソフトを導入済みであるこれがもっとも陥りやすいケースではないでしょうか。
たとえば音楽CDの再生ソフト。あまりにも多くのフリーソフトが流通しすぎている気がします。Windowsで標準提供される「Windows Media Player」でもCD再生は可能です。それに加え、iPodを持っている人なら導入しているはずの「iTunes」でもCD再生機能が搭載されています。さらに、ガイド記事でも紹介したランチャ「Clock Launcher」にもCD再生機能は搭載済み。
ほか、PCのメーカーによっては独自の音楽再生ソフトがプリインストールされているケースもあり、フタをあけてみたらPCにCD再生ソフトだけで10個近くにのぼっているという笑えない事態もありえます。
すでに導入済みのソフトにどんなものがあるかを把握すれば回避できるケースですね。
そのソフトを使うことによる“副作用”が大きいソフトを使うことによる最大の副作用としては、
「CPUに高負荷がかかり動作が重くなる」
ことに尽きます。
動画編集など、そもそも高い負荷がかかることが避けられない場合ならまだしも、たとえばテキストエディタなど通常なら軽い負荷しかかからない類のソフトであるにもかかわらず動作が不安定になる場合は、ソフトの品質にやや難アリといわざるをえません。
こればかりは試してみないとわからないのですが、試してみておかしいと感じたら、インターネットでそのソフト名を検索して、問題が言及されているサイトがないかどうかを調べるアクションをとりたいものです。
有償版の購入を迫るような仕様になっている企業が製品版として商用に開発したソフトの無償版としてのフリーソフトを使っている場合によく見られる現象です。
起動するたびに製品版の購入を迫るポップアップウィンドウが表示される、まるでバナー広告のように有償版へのアップグレードを促すメッセージがウィンドウ内に表示されるなど、ユーザーに「しつこい」という印象を持たせるソフトが代表的。
ほか、無償版であまりにも機能が制限されすぎて用をなさないケースもあります。
ひどいケースになると、たとえばウィルス駆除ソフトやスパイウェア駆除ソフトなどで、
「無償版では問題を“検出”することはできるが“駆除”することができない」
ものがあります。見つかったウィルスを駆除したければ有償版を買え、ということのようです。こうしたソフトはいくら、本来の(有償版が持っている)性能が高くとも、フリーソフト提供者としてのリテラシーを疑わざるをえません。
よほど代用の効かない機能を持ったソフトでない限り、そうしたソフトには手を出さないに限ります。
フリーウェアの原則は、
「必要最低限なものだけをインストールして使う」
ことです。
多少面倒でも、使わないソフトをアンインストールしたり、逆に使えるソフトはアップデートされたバージョンの有無を定期的にチェックしたりすることが望ましいといえるでしょう。