航空券/空港・機内の過ごし方

航空会社の子供向けサービス(3ページ目)

海外旅行が身近になり、子供連れで飛行機に乗る人が増えています。エアライン各社の子供向けサービスも最近はとくに充実してきました。その具体的なサービスの内容と、上手な活用法を紹介します。

執筆者:秋本 俊二

大好評の「空飛ぶママからの手紙」

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好評の大韓航空「空飛ぶママからの手紙」
なかには大韓航空のように、子供の機内での様子を詳しく観察して手紙に記し、到着地の空港で待っている両親や家族に手渡してくれるサービスを実施しているエアラインもあります。「空飛ぶママからの手紙」と名づけられたこのサービスを、大韓航空は2002年に導入。5時間以上の長距離路線に同伴者なしで乗ってくる子供がサービスの対象になります。同サービスは子供を送り出す親たちから圧倒的支持を受け、07年にはITCA(国際トラベルケータリング協会)が航空会社の特化したサービスに授与している「マーキュリー賞」を受賞しました。

一人旅の子供のエスコートサービスを導入するエアラインは年々増えていますので、子供を一人で送り出す際には各社に問い合わせてみてください。エスコートできる人数にも限りがありますので、利用する場合は早めに予約を入れることをおすすめします。

ちびっ子CA体験とファミリー限定ジェット

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子供たちにもフレンドリーなニュージーランド航空のクルーたち
ニュージーランド航空では、機内で乗客に客室乗務員がアメを配るときに、その役割を乗っている子供にお願いするというユニークな試みを実施しています。もちろん客室乗務員がしっかり付き添って、安全面には十分配慮。思いがけない“任務”を与えられた子供たちは、客室乗務員を体験できたといって大喜びです。これも同社ならではの子供向けサービスといっていいでしょう。

また、機内サービスに定評のあるシンガポール航空では、子供連れのお母さんなどが乗っていると、客室乗務員が代わる代わる子供をあやしたり遊んであげたりする光景を機内で目にすることがあります。乗務員のチーフに聞いてみたところ、これはマニュアル化されたサービスではないとのこと。小さな子供がいるとお母さんがゆっくり食事をとれなかったりするので、客室乗務員たちが自主的に行動しているのだそうです。シンガポール航空の人気の秘密は、こんなところにもあるんだなと感じました。

新しい話題としては、JALが2009年8月14日に、成田からハワイに向けて「ファミリージェット」という限定便を運航します。搭乗できるのは、12歳未満の子供と同行する家族だけ。幼い子供を伴った長時間のフライトは、周囲に気をつかって親も大変ですが、同じような境遇の人たちだけ集めた便なら気苦労もありません。。機内には授乳やおむつの交換ができるゾーンを設置するほか、大型スクリーンで子供向け映画の上映会なども企画されているそうです。これが成功すれば、今後こうした企画は増えてくるかも知れません。

乳幼児の安全と運賃の問題

最後に、問題点も提起しておきましょう。乳幼児を連れて飛行機に乗る人が増えてくると、そこで考えなければいけないのが、飛行中に突然の乱気流に遭遇した際などに乳幼児の安全をどう守るのかということ。従来は「親がしっかり抱っこする」というのを原則としていたエアラインも、最近は車で使うようなチャイルドシートなどの持ち込みを推奨しはじめています。

とくに欧米では、乳幼児と搭乗する際には自前のチャイルドシートを持ち込むことが数年前から一般化しています。JALでは、事前予約すればチャイルドシートを機内で無料貸し出すサービスを始めました。ただし、ここで問題になるのが運賃のこと。大人のひざの上ならば無料にしている3歳未満の子ども(国内線の場合。国際線なら2歳未満まで大人運賃の1割)も、チャイルドシートを使用する場合に座席利用に伴う子供運賃(大人の75%など=航空会社で違う)が必要になります。そんなお金は払えないから、いままでどおり膝の上で抱っこで──という人がまだまだ多いようですが、それでは上空での突然の揺れや食事の際に熱いお茶などをこぼさないかといった安全面が解決されません。子供の安全を考えての利用しやすい親子運賃の設定など、エアライン業界全体で議論すべき時期にきていると思います。
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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