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二世帯住宅で暮らす/【実例】二世帯住宅の間取り・プランニング

【実例】敷地30坪台、娘夫婦同居の二世帯住宅間取り

今回は、娘夫婦同居の二世帯住宅訪問記です。玄関は共用ですが、1階に親世帯、2階に子世帯それぞれの水まわりがあります。限られた敷地の中で必要なスペースを確保し、快適に暮らせる間取りにするにはどうしたかを紹介。真似したいアイデアがきっとあるでしょう。

提供:旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)
松本 吉彦

執筆者:松本 吉彦

二世帯住宅で暮らすガイド

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玄関共用の娘夫婦同居の3階建て住宅

千葉県に建つTさんのお住まいは、妻の親と暮らす娘夫婦同居の二世帯住宅です。玄関は共用ですが、キッチンや浴室などの水まわりはそれぞれに設け、1階が親世帯、2階3階が子世帯のスペースとなっています。
1階の親世帯スペース

1階の親世帯スペース。LDKを連続させた空間の隣には和室。使いやすい空間とくつろげるスペースをつくった。平日の夕食はここでとることが多いので、テーブルに子ども用の椅子を取り付けて


敷地面積は約31坪。周囲は住宅が建ち並ぶ住宅地です。ここに2台分の駐車スペースと親世帯・子世帯それぞれのスペースを確保するのは難題でした。プランニングの段階では、片側に2台まとめて駐車スペースを検討していましたが、左右に振り分けオーバーハングを利用することで解決。そのほか、1階の洗面室とトイレ空間をまとめて省スペースをはかるなどの工夫を重ねました。結果、玄関は共用としたものの、それ以外の生活に必要なスペースは、各世帯に1つずつ確保することができました。

1階の親世帯はコンパクトながら、LDKを連続させた空間にした使いやすい間取り。和室を併設して横になれるくつろぎのスペースをつくりました。この和室は寝室としても利用します。また、周囲に住宅が密集しているため、窓のサイズや配置を工夫。横長の窓を選び、隣家の視線が気にならない高い位置に窓をとるようにして、採光と通風を両立させました。

おかげで、親世帯から子育てや家事のサポートを受けながらも、互いにほどよい距離感を保つことができる住まいが完成しました。

気兼ねなく暮らせるように細かな工夫

2階、3階は子世帯のスペースで、20代のTさんご夫妻と子ども1人の3人が暮らします。リビング横には小上がりの和室があるのですが、ここは親世帯の寝室の上にあたる部分。和室はオムツを替えたり、団らんに重宝するのと同時に、階下へ音が響かないように配慮した結果でもあります。夜遅くや朝早くに行き来することのない空間にすることで、就寝中の親世帯を気遣った間取りとなっているのです。
2階の子世帯スペース

 

2階の子世帯スペース

2階の子世帯スペース。オープンキッチンは家事がしやすく、洗濯機や浴室が近いのでとても便利だとか。小上がりの和室は親世帯の寝室の上にあたる


オープンなキッチンは、子どもがどこにいてもだいたい見渡すことができるため、親子とも安心。洗濯機や浴室が近く、引き戸で仕切られているため、子どもの様子を見ながら、料理や洗濯をしたりすることもできます。

3階はプライベートな安らぎと利便性を両立

3階は子世帯のプライベート空間。周辺には何棟か3階建てが建ってはいるものの、最上階は日当たりがよく、開放的な空間となっています。

中でも、主寝室は大きな開口部によって、広がりを感じさせます。大きな窓があっても周囲の視線が気にならないように、ベランダの壁を高く立ち上げていました。ベッドに横になると空が見えるようになっており、「夜は星空を眺めながら眠りにつき、朝起きたら、最初に青空を見られるところがとても気に入っています」とTさんの奥様。

主寝室の天井は、一部を下げて木製にし、落ち着きある雰囲気に。天井を一部下げ間接照明を埋め込んだことにより、ベッドに入ったときに照明の光が直接入らないように工夫。眠る前にゆったりとした時間を過ごすことができるようにしました。
3階の子世帯の主寝室

3階の子世帯の主寝室。木製の天井はこだわりの一つ。広いベランダは時として子どもの遊び場となることも


3階のホール(写真手前)は、将来、子どもが増えたときに間仕切りを新設して、個室となるように設計。クローゼットやコンセントも子ども部屋として活用することを想定して設置してあります。
3階の個室

3階には個室を配置。階段横に設けた窓から入る日差しは2階にも降り注ぐ。家族が就寝中でも着替えができるようにクローゼットをあえて廊下に設けた


床面積を削っても開放感を生み出す空間を

1階を親世帯、2階、3階を子世帯のスペースとすることは当初から決まっていたものの、限られた敷地の中で、二世帯分の水まわりや個室などを確保するのは難しいことでした。必要なスペースをとったうえで、広がりや開放感を感じることができるように、ベランダや窓の取り方にも気を配ったそうです。

そのひとつが2階の洗面室横に設けたキャンティベランダ。面積にすると、2.7畳程度の小さな空間ですが、採光・通風はもちろんのこと、周りからの視線を気にせずにくつろげる憩いの空間となりました。同様に、主寝室のベランダも開放感を生み出しています。
キャンティベランダ

キャンティベランダは高さ2メートルの壁に囲まれているので、軽装でも気軽にでられます。ここで飲むお風呂上がりのビールは格別だとか


仕事のある平日の夕食は親世帯が担当し、休日は夕食を子世帯がつくるというルールを最初から決めていたので、「日ごろの家事や子育ての安心感はとても大きいですね」とTさんご夫妻。孫と一緒に囲む夕食は親世帯にとっても楽しみとなっており、二世帯住宅は親子ともに大きなメリットがあったようです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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