提供:全国商工会連合会

東北のご当地グルメ旅

更新日:2010年06月25日

【秋田】豪奢な蔵が家の中に?内蔵の町、増田へ

秋田県横手市。今、眠りから覚め、存在が明らかになったのが、増田地区の「内蔵」(うちぐら)。代々続く商家の邸宅内に建てられた豪奢な蔵は、家族と関係者以外に知られることがなかったのです。現在確認されている内蔵は40棟。わずかながら公開された内蔵を訪ね、みちのく経済の繁栄に思いをはせる歴史散歩を。そして、十文字中華そばなどご当地麺を食べ歩けば、東北の小さな町に秘められたポテンシャルを感じることでしょう。

森に囲まれた一軒宿
上畑温泉さわらび

露天風呂

萩の湯の露天風呂。浴槽はこじんまりとしていますが、鳥のさえずりが聞こえ、空が広く、開放感たっぷり


1階のいろりのある客室、野薊(のあざみ)の間

1階のいろりのある客室、野薊(のあざみ)の間

せっかく東北に来たなら、温泉でのんびりしたいもの。「さわらび」は、山の中にある上畑(かみはた)温泉の一軒宿。増田の中心街から車で30分。小さな集落をいくつも通り過ぎ、「ホントにここでいいの?」と思う頃に到着。田舎らしい景観に恵まれつつも、バリアフリーで清潔感がある建物に好感が持てます。

部屋は和室と和洋室が中心。囲炉裏のある1階和室からは庭園が眺められ、ゆったり過ごせます。お風呂は御影石の「蕗(ふき)の湯」と檜の「萩の湯」があり、日によって男女入れ替え。源泉掛け流しの家族風呂もあります。昼間は青空を眺めながら、夜になれば星空の下の入浴タイム。

旬の味覚の匠プラン(一例)。この内容で1万円台とは驚き

旬の味覚の匠プラン(一例)。この内容で1万円台とは驚き

料理は、地元産食材がたっぷり。プランはいくつかありますが、「旬の味覚の匠プラン」(1泊2食 15,750円~)は、料理長が腕によりをかけた季節感たっぷりの品々が並びます。ちなみに、取材当日は、旬のアスパラ、山菜など。県産和牛の陶板焼き、イワナの塩焼き蕗味噌添えなど、山・川の幸が盛り込まれていました。ご飯は地元産有機無農薬アイガモ栽培のあきたこまち。また、朝食には増田特産のリンゴを使った宿オリジナルのりんごジュースが飲み放題。爽やかな一日が始められますよ。

横手市増田町狙半内字古家沢口15
TEL0182-55-5050
1泊2食10,500円~


思わず大人が夢中になりそう!
横手市増田まんが美術館

展示スペース

原画展示漫画家は常時70人、展示作品数は約300点。随時作品を入れ替えている


夏の増田では、渓流釣りを楽しむ人も多いのですが、マンガ『釣りキチ三平』を見た人は、どこかで見たような景色…と思うことでしょう。それもそのはず、作者の矢口高雄さんは増田の出身。彼の作品の原風景は増田にあるようです。

横手市増田まんが美術館は、マンガをテーマとした全国でも珍しい美術館。マンガ家・矢口高雄さんのフィールドワークを紹介するとともに、マンガ文化の歴史や国内外の著名なマンガ家の原画を展示したギャラリーが自慢。石ノ森章太郎、水木しげるといった巨匠から、最近では、『のだめカンタービレ』の二ノ宮知子、『カードキャプターさくら』のCLAMPの原画まで収蔵されています。もちろん、『味いちもんめ 』倉田よしみ(秋田市出身)、 『銀牙 -流れ星 銀 』高橋よしひろ(東成瀬村出身) といった秋田県出身マンガ家も積極的に紹介しています。

圧巻は、オープン記念時の寄せ書き。同じ用紙に、アンパンマン(やなせたかし)の隣にルパン三世(モンキー・パンチ)が描かれているという、通常ではあり得ない夢のコラボが実現していたりするのです。

マンガ家のサイン会などイベントともなると全国からファンが訪れ、「ここに収蔵されるように頑張りたい」と語る若手マンガ家も少なくありません。館内に置かれたコミック類は1,500冊以上。心ゆくまで読めますが、油断しているとあっというまに数時間が経ってしまいそう。常設展は入場無料というのがうれしいところ。季節ごとに企画展を開催。

横手市増田町増田字新町285
TEL0182-45-5556
9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
月曜休(祝日の場合は翌平日)
入館無料

とうふカステラ、あやめだんご、山科巻…
ご当地おやつ集結!増田の朝市「九斎市(くさいいち)」

取材で訪れた5月の増田は山菜がピーク。ウドやタラの芽、アイコなどが並んでいました

取材で訪れた5月の増田は山菜がピーク。ウドやタラの芽、アイコなどが並んでいました


朝市開催日は多くの人々で賑わう

朝市開催日は多くの人々で賑わう

増田の朝市の歴史は古い。なんといっても開設は寛永20年(1643)、佐竹藩の公認を受けて始まったという、370年近くの歴史を誇る伝統の朝市なのです。昔から食料品や物資の行き交う場所であるからこそ、内蔵が建つような商人地主が続々と誕生したのでしょう。





とうふカステラ

とうふカステラ。豆腐を砂糖や卵で練って焼き目をつけたお菓子。秋田県南部では普通に食べられている。お豆腐屋さんが作っている

中・七日町商店街で、毎月2、5、9のつく日に開催され、活気にあふれたやりとりがあちこで見られます。周辺の農家や商店など60店あまりが店を出し、農作物、野菜の苗、花、惣菜、菓子、乾物、衣類などを並べています。
珍しいところでは、「とうふカステラ」、地元で作るあん団子「あやめ団子」など、地元で愛される昔ながらのお菓子もあるので、軒先をのぞいてみて。秋田弁のお母さんとの会話に、旅をしているという実感が持てることでしょう。



⇒次は、増田・十文字のさらなる魅力を写真で紹介

この記事の担当ガイド

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星 裕水

ほし・ひろみ。トラベルライター・編集者。国内・海外取材に飛び回る日々。旅行ガイドブック、ビジネス誌、…

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