イギリス/イギリスの観光情報

世界で一番ラブリーなお城、リーズ城に行ってきた

ケント州に、The Loveliest Castle in the world (世界一ラブリーなお城)と称されるリーズ城があります。ガイドはこの目でその名の確かさを確認してきましたので、レポートしたいと思います。

川合 亮平

執筆者:川合 亮平

イギリスガイド

世界で一番ラブリーなお城へ

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夕暮れのリーズ城。Picturesqueってこういう景色のことをいうんだな、と思いました。

英国ケント州は、その美しい景観からThe Garden of England(英国のガーデン)として知られています。そのケント州に"The Loveliest Castle in the world"、 すなわち世界一ラブリーなお城)と称されるリーズ城があります。

この素敵な名声は1913年に歴史家のコンウェイ卿によって与えられました。現在に至るまで、世界中から訪れる数多くの観光客がその名の妥当性を証明しています。ガイドもこの目でしっかりと確認してきましたので、今回、レポートしたいと思います。

リーズ城は女性と縁が深いお城

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リーズ城の入口

900年余りの歴史を持つリーズ城。特筆すべきは、1278年からの150年の間に、6人もの女王に所有されたことです。そして、最後の所有者となったのが、イギリス貴族を父に、アメリカ人財産家の母を持つ、レディ・ベイリーとよばれる女性でした。
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レディ・ベイリーの寝室

リーズ城は女性所有者と縁が深いお城なんですね。そんな歴史も“世界一ラブリーなお城”と呼ばれる所以なのかもしれません。実際に城内を見学してみると、その柔らかな雰囲気が印象的でした。
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女王のバスルーム

私も、取材などで英国のマナーハウスやお城などは比較的多く訪れていますが、その場所それぞれに独特の雰囲気があるもの。リーズ城では、とってもフレンドリーな雰囲気を感じました。
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チューダー時代の部屋。ヘンリー8世、メアリー1世、エリザベス1世、エドワード6世の「ラムリーの胸像」

リーズ城観光の楽しみ方は、もちろん、お城見学だけではありません。

次におすすめのアトラクションを紹介していきます!

イングランドを代表するカントリーガーデン

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ガイドが訪れた日もピクニックを楽しむ人々が沢山みられました。

リーズ城の見どころは、お城だけではありません。実は、リーズ城には様々なアトラクションがあるんです。農地と森林、ゴルフ場、そしていくつものガーデンを有するお城の敷地内では、一年中、野生生物や野鳥を観察することができます。広大な敷地はピクニックにぴったり。ゆっくり散歩するだけでも、清々しくて、とっても気持ちよかったですよ。
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カルペパー・ガーデン

カルペパー・ガーデンは、“イングランドを代表するカントリーガーデン”というテーマで作られたガーデンです。果物や花、ハーブが自由に植えられています。ガーデン内にあるベンチにずっと佇んでいたいくらい本当に爽やかで、癒される空間でした。

巨大迷路に鷹狩りショー

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2400本のイチイの木を植えて作られた巨大迷路

リーズ城に入場して、ガイドがまず最初に向かった先は、お城ではなく巨大迷路でした。来る前からこのアトラクションを楽しみにしていたのです。小学生のようにはしゃいで入ったのはいいのですが、見事に迷って出られなくなってしまいました。お腹も空いてきたので、一度出てから後ほど再挑戦し、なんとかゴールにたどり着くことができました。本格的な迷路、楽しかったです。

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鷹狩りショーに見入る人々

フクロウや鷹を使った、猛禽類のショーも基本的に毎日行われています。軽快なトークとともに、猛禽類が目の前を飛び回るショーは、迫力がありました。老若男女みんな楽しめるショーですね。ここでは日本の“猿回し”を思い出してしまいました。
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ショーに登場するフクロウ。

フクロウをこんな間近で観たことはなかったですが、意外に可愛いなと思いました。

ガイドおすすめのアトラクション

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小舟遊覧の乗り場。リーズ城の麓です。

リーズ城でガイド一押しのアトラクションが“Puntagenet(Punting)” (小舟遊覧)です。リーズ城を取り囲む堀の上を、小型ボートで船頭の話を聞きながら遊覧します。5人も乗れば満員というボートの上で揺られて、景色を楽しむのは、本当にリラックスできます。
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船頭さんが語ってくれるリーズ城歴史トリビアも面白い

リーズ城を訪れたら、ぜひこのアトラクションをお試しください。特に予約はなく、その場にいって、お金を払う仕組みです。30分で大人6ポンド。価値ある時間になりますよ。
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堀から見上げるお城は格別に美しいです


次に、リーズ場のPR部長、サマンサさんのインタビューです。

リーズ城のPR部長サマンサさんにインタビュー

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終始にこやかに語ってくださったサマンサさん

――リーズ城の魅力とは。

サマンサさん:まず900年余りの歴史が詰まっている点ですね。訪れた方は女王が住んでいた頃の中世の雰囲気をそのまま感じられます。と同時に、1930年代のレディ・ベイリーの豪華な部屋も残されていますので、その時代の華やかさも体感することができます。あと、500エイカー(東京ドーム約43個分)の美しい敷地も魅力です。ガーデンを散策したりピクニックしたりといった楽しみ方もできます。ガーデンツアーといったようなアクティビティも用意しています。
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緑溢れるリーズ城の敷地内

――サマンサさんのお気に入りの場所などありますか?

サマンサさん:個人的には、この場所の景観が大好きです。ここで働いているので、敷地内を歩く事は日常なわけですが、季節によって、日々移り変わる景観を眺めるのは本当に素晴らしい体験です。出会う野生動物や鳥の種類もその時々で変わってきます。そして何より、天候や季節によってその表情を変えるリーズ城を眺めるのが大好きです。例えば、今日のような爽やかに晴れ渡った夏の日のリーズ城は、私にとってはまさにおとぎの国お城に見えるのです。典型的なイギリスのお城然としていてロマンチックです。一方、冬の曇り空の下のリーズ城は中世の雰囲気が強く感じられます。13世紀にリーズ城にいたエドワード1世の時代に自分が居るような感覚になることがあるんですよ。
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夕暮れ時のリーズ城


レストラン・宿泊施設も充実

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リーズ城が一望出来るCastle View Restaurant

日帰りでも十分楽しめますが、できれば敷地内で宿泊したいところ。オープン時間外でも宿泊客なら敷地内を散策出来るので、まるで広大なリーズ城の敷地がぜんぶ自分のものになったような感覚が味わえます。人影がなくなって本当に静かな中をお城を眺めながら散歩するのは格別ですよ。夕食は、敷地内にある、リーズ城から徒歩5分のCastle View Restaurantで。地元ケントの食材を使った料理に舌鼓を打ってください。思い出にずっと残る素敵なホリデーになること請け合いです。
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ガイドが宿泊した Stable Courtyard Bedroom。心からリラックスできて快適でした。

敷地内の宿泊オプションは、5~3つ星のB&Bやコテージから、グランピング(豪華なキャンプ)まで、バラエティ豊かなので、都合に合わせて選ぶ事ができます。
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グランピングの外観

最近、英国の観光地ではどこもグランピングが流行っているようです。
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グランピングの内観

世界一ラブリーなリーズ城。ロンドンからも近いので、イギリスの美しいカントリーサイドで癒されたい方は、ぜひぜひ訪れてみてください。

<DATA>
Leeds Castle(リーズ城)
アクセス:ロンドン・ビクトリア駅から最寄りのBearsted駅まで列車で約1時間半。そこからタクシーで10分弱。
入場料:大人24.50ポンド、学生・シニア21.50ポンド、子供(4—15歳)16.5ポンド(※チケットは1回購入するとその後1年間無料で入場可能)
住所:Leeds Castle, Maidstone, Kent ME17 1PL
電話:01622 765400
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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