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逃げない心で株安を乗り越える

投資に必要なメンタルはいくつかあります。現在のような停滞期に必要なのは「逃げない心」。無意識に自分を守ろうとする気持ちが、投資ではマイナスに働きます。容易ではありませんが、「逃げない心」を育む3つの方法をご案内します。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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今こそ、投資力が問われている

投資に必要な「逃げない心」

投資に必要な「逃げない心」

投資マーケットは2015年8月から低迷を続けています。こういう時期の行動が、将来の投資成果を大きく左右します。相場が好調なときには誰でも上手く立ち振舞えるものです。悪いときにこそ、その人の実力が出てしまいます。

自分の方針を貫ける人は、資産を必ず増やします。一番いけないのは、相場から逃げてしまうことです。

逃げる心は無意識にある

誰でも、「逃げる心」を持っています。面倒な仕事を後回しにして、やっかいな客の対応を先送りにして、苦痛の伴う鍛錬に言い訳をして、そうして、安楽な選択肢を選んでしまいます。

日常生活では、安楽な道に逃げていても大したことは起きないかもしれませんが、投資では、途端にそのツケが回ってきます。それは、投資すべきときに投資せずに、将来の果実が手に入らないという事態です。

人は、困難や危険を遠ざけるという安全志向の本能を持っていますから、逃げる心というのは、ほとんど無意識世界での出来事です。しかし、エクセレントな人は、そこで自分の弱さに気づき、意識して行動を軌道修正してきます。

投資で成功する人は、困難から逃げずに、重要事項に正対して、道を拓く努力をします。

どうすれば逃げない心を育てられるのか?

「逃げない心」を作る方法には、いろいろありますが、3つの大きな対策として、第一にルーティン化。第二に他人の関わり。第三に、高い目標設定があります。

第一のルーティン化とは、習慣とすることですが、その象徴が、投資における毎月の定時定額購入です。マーケットタイミングを図らないことを徹底することで、収益のタネを蒔くことができます。つみたて投資とも言われますが、専門的にはドルコスト平均法と呼ばれています。証券会社で相談してみてください。

第二には、他人との関わりで、自分の弱さに気づくことです。同じ状況にいる仲間が、状況をどう捉え、どう考えているか。そして、どう行動して、逆境を耐えているのか。それを知ることが、自分の「逃げない心」を補強します。もっと効果的なことは、メンターなど自分よりも優れた人から助言をもらうことです。自分の世界の殻を壊してくれるのは、いつも他人です。

第三の目標設定ですが、逃げないことで得られる期待収益を明確にしておくことです。たとえば、現在の投資成績がマイナス30%でも、逃げないことで得られる収益が200%だとしたら、逃げないことを容易に決断できるはずです。自分の投資におけるゴール設定を明確にして、「逃げない心」を養いましょう。

損も益も、自分が作っている

逃げなければ、成果は必ずついてきます。

世の中は不公平だと嘆く人がいますが、私は、まったくそうは思いません。人は、自分の思考や行動の結果として、今に生きています。抱えている問題は、すべて自分が作ったもの。その因果関係は、冷徹なほどに完璧です。

金持ちになりたいと目先の結果に焦るより、気づきの多い人間になろうとすることが大切だと、人の行動を見ていて、つくづく再認識させられています。

「逃げない心」があれば、報われる日は必ず来ます。

もし、向こう10年間に使わないお金を持っている人がいたら、これから3ヶ月間は、絶好の投資チャンスが訪れることでしょう。しかし、その時はそれなりに怖いはず。だから、逃げない心が大事なのです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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