iPhone/iPhone SE

iPhone SE、使ってみて改めて感じるコスパの良さ

アップルからコンパクト派待望、4インチの最新モデル「iPhone SE」が発売されました。ガラケーからの乗り換えなら実質価格が数百円からと、iPhone史上稀に見る高いコストパフォーマンスを誇る「iPhone SE」には、一体どんな特徴があるのか、どんな人におすすめのモデルなのか、わかりやすくガイドします。

太田 百合子

執筆者:太田 百合子

携帯電話・スマートフォンガイド

コンパクト派待望の「iPhone SE」はリーズナブル価格が魅力

アップルから4インチの「iPhone SE」が発売されました。ドコモ、au、ソフトバンクの販売価格は、16GBモデルの場合で実質1万円程度。ガラケーから乗り換える場合はさらに安く、実質数百円からと、iPhoneの最新モデルとしてはかなり思い切った価格設定になっています。

さてこの「iPhone SE」ですが、ざっくりいうと「iPhone 6s」の機能を、「iPhone 5s」のボディに詰め込んだような製品になっています。見た目はデザインもサイズも「iPhone 5s」とほぼ同じですが、最新のA9チップセットや背面にある1200万画素のiSightカメラ、4K動画撮影などのカメラ機能は、「iPhone 6s」と同等のものが搭載されています。それでいてバッテリー駆動時間は「iPhone 5s」よりも、そして「iPhone 6s」よりもほんの少しだけですが長くなっています。

iPhone 6sとの比較

画面サイズは4インチで「iPhone 5s」と同じ。4.7インチの「iPhone 6s」(右)とはわずか0.7インチの違いですが、サイズはSEが高さ123.8×幅58.6×厚さ7.6mm、重さ113gに対し、6sは高さ138.3×幅67.1×厚さ7.1mm、重さ143gとかなり違いがあります。内蔵メモリーは16GBと64GBの2パターン。


iPhone 5sとの違い

デザインもサイズも「iPhone 5s」(右)とほぼ同じ。ボタンやコネクタの位置も変わらないので、ケースなどもほぼそのまま使えます。カラーは「iPhone 5s」と同じ、シルバー、ゴールド、スペースグレイの3色に、新たにローズゴールドを加えた4色展開。新しいiPhoneであることを主張したい人には、新色のローズゴールドがおすすめです。


iSightカメラ

iSightカメラは1200万画素で、写真と一緒に約3秒の短い動画が記録できる「Live Photos」や4Kビデオ撮影も可能です。後述するように「3D Touch」は非搭載なので、「Live Photos」はアルバムで写真を長押しすることで、再生するしくみになっています。


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実際に「iPhone SE」で撮影した写真。「iPhone 6s」同様コントラスト比が高く、また画素数が高い分だけ細部までシャープな印象です。色味がナチュラルなのも、iPhoneならではの特徴ですね。


これが安さの秘密?「iPhone 6s」にあって「iPhone SE」にない機能

一方で「iPhone 6s」にあって、「iPhone SE」にはない機能もあります。まずはCMでもおなじみの3D Touch。アルバムなどで見たい写真をぐっと強めに押すと、簡単にプレビューできて離すと閉じたり、ブラウザでリンクをぐっと押すと、リンク先をページを切り替えずにチラ見できるといった機能ですが、この機能は「iPhone 5s」には搭載されていません。

また背面のiSightカメラは「iPhone 6s」と同じ1200万画素ですが、セルフィー用のFaceTimeカメラは、「iPhone 6s」が500万画素なのに対し、「iPhone SE」は120万画素となっています。ただし「iPhone 6s」から新たに搭載された、画面全体が光って顔を照らす、セルフィー用のフラッシュ機能「Retina Flash」は、「iPhone SE」にもしっかり搭載されています。

Retina Flash

画面が2度光る「Retina Flash」は、1度目の光で周囲の環境をチェック。2度目には環境にあわせたより自然な明るさで画面が光り、顔を照らしてくれます。かなり暗い場所でも、表情をしっかり写真に記録できます。


もうひとつ、大きく異なるのが通信機能です。「iPhone SE」は、「iPhone 6s」がサポートしているWi-Fiの「MIMO」や、LTEの「キャリアアグリゲーション」に対応していません。MIMOは複数のアンテナを使って、Wi-Fi接続を高速化する技術。キャリアアグリゲーションも同じくLTEを高速化する技術ですが、どちらも単に速度をアップするだけでなく、安定した通信を実現するためのものです。

つまりこれらが利用できる場所では、「iPhone 6s」よりも速度が劣ったり、通信が不安定になる可能性があるということ。特にLTEのキャリアアグリゲーションは各キャリアが今、最も力を入れて取り組んでいるものだけに、利用できないのが残念です。

旧「iPhone」ユーザーやガラケーユーザーにおすすめのモデル

このように「iPhone 6s」とガチで比べると、やや見劣りするところもある「iPhone SE」ですが、その価格を考えれば、iPhone史上最もコストパフォーマンスの高いモデルであることは、間違いありません。特にサイズが大きくなるのがイヤで、「iPhone 6」や「iPhone 6s」への機種変更をためらっていた「iPhone 5s」以前のiPhoneユーザーや、iPhoneに興味はありつつも、値段の高さに腰が引けていたガラケーからの乗り換えユーザーにとっては、まさに待望の一台と言えるのではないでしょうか。

秋にはフルモデルチェンジとなる次期「iPhone」のリリースも噂されていますが、「iPhone SE」のようなコンパクトかつ安価なモデルが、ラインナップされる可能性は低いと筆者は予想しています。コンパクトなiPhone、コストパフォーマンスの高いiPhoneを求める人には、当面「iPhone SE」がベストな選択となりそうです。

片手操作

実際に使ってみると、「iPhone 6s」の大きさにすっかり慣れてつもりの筆者でさえ、片手で安定して触れる「iPhone SE」のサイズは使いやすく、操作がラクにできると感じました。電車の中や雨の日など、片手しか使えないシチュエーションでは特に、重宝することでしょう。


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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※機種やOSのバージョンによって画面表示、操作方法が異なる可能性があります。

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