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株安はあと半年続く?

株価急落の理由探しをしてもお金は増えません。ファンダメンタルズが全てを決めるわけではありません。株価の動きだけから未来を予測する専門家もいます。今回は、エリオット波動を使ったテクニカル分析をご紹介します。その分析によれば、株安が終息するのは半年後。ならば、あなたはどうしますか?

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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株安の本当の理由は?

株安はあと半年

株安はあと半年

年初からの世界同時株安で、日経平均は20%超も下がりました。

株安の理由を、原油安や中国経済と考えることは一般的ではありますが、正しいとは限りません。原油が安いことは、経済に良い影響がたくさんあります。特に資源の乏しい日本経済には強力な推進力となります。

中国経済の減速とも言われますが、中国官僚の経済統制は、かつての日本の失敗に学んで、上手くやっています。今でも世界経済に対して、中国が大きな役割と貢献を果たしていることは否定できません。

理由を探しても仕方がない

では、なぜ株価は急落したのでしょうか?

株価が下がることに理由は要らないという見方もあります。株価は下がるべきして下げた。上がるときには、何も理由がなくても上がる。株式市場は、市場の摂理で勝手に動いているという解釈もあるのです。

その不思議を解明しようとする人間の技術が、テクニカル分析といわれる手法です。たとえば、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ・テクニカルアナリストの宮田直彦さんは、こう語っています。

「エリオット波動は相場が何かを教えてくれる」

エリオット波動で未来が分かる?

エリオット波動とは、相場にある歴史的なサイクルのことです。過去のパターンから、未来の波動を予測することができると考えます。1929年の世界大恐慌や、1987年のブラックマンデーを的中させたことから、注目を浴びることとなりました。

相場には「上昇5波、下落3波」が基本のサイクルと定義されます。長期のサイクルでは、日経平均は93ヶ月ごとに安値をつけていますが、今は下落の第2波の真っ最中。そして、次の大底が2016年秋という。

日経平均14,000円、ドル円100円

以下、宮田さんのレポートの要点です。

・日経平均の大底は、14,000円。底入れするのは、最短で1ヶ月、順当なら3-4か月かかる。
・目先の上値抵抗は、16,385円。これを超えると、4月にかけて18,000円を試す展開もあるが、最終の底入れではない。
・円高は、2016年5月に頃に1ドル=100円まで進行する。
・今秋の下落第3波が終わると、次には猛烈な上昇相場が始まる。

宮田さんの言う通りになると保証するわけではありません。しかし、株価下落に絶対的な理由がないからといって、株価の急反発を期待する人には、一つの見識として参考になると思い、ご紹介しました。

ご興味のある方は、サイトで、デイリーレポートが公開されていますので、ご覧ください。証券会社のレポートにしては、セールストークがなくて、客観性の高いリサーチ結果と思います。

宮田エリオット波動レポート

相場は投資家をフルイにかける

いずれにしても、株価が動く理由には、人知を超えたものがあります。これを安易に解説することには、大いなる危険があるわけですが、強いて言えばこんな理由を考えられます。

相場は、大衆投資家を振り落とすために、気ままな動きをしている。
相場で、勝者と敗者を明確に峻別するために、過激なブレを演じている。
しかし、気ままに見える動きが定期的だとしたら、知恵のあるものが勝者となるはず。

あと半年、がんばりましょう

この株安はいつまで続くのかと、お客様から問い合わせがきますが、あと半年くらいは辛抱してくださいと私は答えています。何もしないで耐えるのではありません。これから半年は、定期的な資金投入を自動的に継続するのです。

どんな達人でも、株安の大底をピンポイントで予測することはできないので、本格反発が確認できるまで、資金投入を続けることが有効です。普通の人は、反発を確認してから投資を再開しようと考えますが、それでは高値掴みになってしまうからです。半年後には、投資資金がなくなってしまうくらいに、これから半年の資金投入が大切です。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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